キャラクターが誕生するまでがわかる大事な資料
『快傑ライオン丸』(1972)をリメイクした『ライオン丸G』(2006)に登場したライオン丸とタイガージョーの雛型。
物語の時代設定も現代なので、キャラクターデザインもスタイリッシュになった。昭和版はネコ科の動物がそのまま人間化した感じが強いが、平成版は仮面ライダーに登場する怪人的な要素が入った感じ。
雛型を見ただけで、物凄くかっこいいスーツが出来上がる雰囲気が漂っている。実際の人が着るマスクやスーツは革を使っていて昭和のライオン丸やタイガージョーとはかなり違ったデザインと仕上がり。
雛型はデザイン画を立体化したものだ。キャラクターが誕生するまでの過程がわかる大事な資料でもある。粘土原型を作り、それを型取りしFRPやキャストで抜かれて今でも残っている物もあれば、粘土原型で終了してしまう雛型もある。
そして、そのまま彫刻として残される物もあれば潰されて粘土のかたまりに戻ってしまう物もある。雛型はあくまでもメインの物が出来るまでの過程なので、悲しい終わり方をしてしまうことが多いのだ。
だからこそ、雛型は貴重でありコレクション価値があり、残ってくれてありがとう、そんな気持ちで毎回雛型に接している。
「雛型」というカテゴリー。今後も様々な雛型に出会えることを望んでいる。
雛型コレクションと私。
著者略歴
昭和45年8月22日生まれ。たけし軍団初の2世タレントとして、91年デビュー。趣味の特撮キャラ収集では、30年以上前から専門誌やイベントで資料提供している。主催のお笑いライブは、個人主催では最長記録である。