ターゲットはアクセス坑道
しかしながら、地下80mに位置するフォルドゥ核施設が完全に破壊されたか否かは、明らかではありません。少なくともイラン国営メディアは、フォルドゥの深刻な被害を否定しています(時事通信)。
時事通信:イランの国営メディアなどは22日、米国による核施設攻撃で「深刻な被害はなく修復可能だ」とする当局者らの声を伝えている。被害の詳細は不明だが、国内の混乱を抑えるため矮小化させる思惑もあるとみられる。攻撃対象となった中部フォルドゥがあるコム州の国会議員は地元メディアに「大半の被害は地上で起きた。攻撃は表面的で死者もいない」と語った。フォルドゥのウラン濃縮施設は地下深くにある。
時事通信が伝えるように「深刻な被害はなく修復可能だ」とする見解は、被害の矮小化とも考えられますが、工学的な見地からみれば、事実である可能性も十分に考えられます。
まず、「バンカーバスターGBU-57は地下60mまで貫通できる」というのは、一定の地盤条件を仮定した言説であり、あらゆる地盤で地下60mまで貫通できるわけではありません。
当然のことながら、強度の大きい地盤ほど貫通しにくく、強度の小さい地盤ほど貫通しやすいことが知られています。実際、硬質岩(80MPa<)・中硬質岩(20MPa~80MPa)・軟岩(<20MPa)・土、といったようにさまざまな強度の地盤が存在するのです。
軍事情報サイトのGlobal Security.orgによれば、その値は一軸圧縮強度34MPaの鉄筋コンクリートで60m、一軸圧縮強度69MPaの鉄筋コンクリートで8mです。
GBU-57/B Massive Ordnance Penetrator (MOP)
https://www.globalsecurity.org/military/systems/munitions/mop.htmThe MOP is a technology demonstration program funded by the Defense Threat Reduction Agency [DTRA] to develop a 30,000-pound conventional penetrating weapon that will defeat a specialized set of hard and deeply buried targets. The MOP is designed specifically to attack hardened concrete bunkers and tunnel facilities. Designed to be carried aboard B-2 and B-52 bombers and deployed at high altitudes, the MOP's innovative design features include a Global Positioning System navigation system