麻生太郎副総理兼財務相:年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。子どもを産まなかったほうが問題なんだから(2019)。
この発言は、言葉が乱暴であり、善悪に触れているため、誤解を生じさせるものですが、その論旨は、少子高齢化の要因は出産の減少にあるとする至極当然な分析結果です。
「金がなくて結婚もできない」という不合理な俗説
麻生太郎財務相:独身者に「おまえ、結婚は夢があるぞ」と堂々と語っている先輩の人はほとんど聞いたことがない。結婚だけはやめとけ、大変だぞ、とみんな言うから。結婚は夢がある、子どもを育てるのはおもしろいって話がもっと世の中に出てこないと、なかなか動きにならないんじゃないかというのが正直な実感(2020)。
この発言は、現在の日本社会において結婚に対する肯定的価値観がほとんどなく、否定的価値観が溢れているという的を射た分析結果です。
しかしながら、結婚できない経済的状況を作っている政治家がそんなことを言うのはけしからんという根拠で、マスメディアの非難の対象になりました。これは完全に不合理です。
経済的状況を好転させたければ、住居を共有し税制の優遇も受けられる婚姻制度を利用する方が有利ですが、マスメディアが流布する「金がなくて結婚もできない」という不合理な俗説を潜在意識に植え付けられた大衆が、結婚しない元凶として政治家を怒りの捌け口にしたのです。国民はマスメディアにまんまと認知操作されています。