マスコミが報じない川勝知事が暴言失言を恐れない理由|小林一哉

マスコミが報じない川勝知事が暴言失言を恐れない理由|小林一哉

「磐田は浜松より文化が高かった」 また暴言をした川勝知事。しかし、撤回もせず、悪びれる様子もない。なぜ、川勝知事は強気でいられるのか――。


川勝知事と真っ向から対決したいが…

2月県議会で川勝知事への苦言を呈する自民党県議(筆者撮影)

川勝知事への不信任決議案は、2021年10月の参院静岡選挙区補欠選挙の応援演説で、元・御殿場市長の自民党公認候補をやゆして、「御殿場にはコシヒカリしかない」などと発言したから、一躍、注目を集めた。

「御殿場コシヒカリ」問題で、自民党県議団は、不信任決議案提出を目指した。
 
自民に加え、公明党県議団、一部無所属議員が賛同したが、ふじのくに県民クラブの壁を切り崩すことができず、68議席のうち、可決要件の4分の3、51の賛成票を集めることができなかった。
 
つまり、68でも67でも51の賛成票が必要なのだ。
 
その結果、法的拘束力のない辞職勧告決議案を可決して、お茶を濁した。
 
今回、ふじのくに県民クラブが16議席となったことで、事態の打開をはかることができるのかもしれない。
 
ふじのくに県民クラブを離脱することを決めた浜松選出の議員は、浜松市の遠州灘海浜公園への新野球場整備に当たって、同会派が、浜松市商工会議所などの求める大型ドーム球場建設に賛成していることで、意見の対立があったようだ。
 
川勝知事の政治姿勢に対する批判ではないから、知事不信任決議案が提出されたとしても、同議員が賛成に回ることはなさそうだ。
 
しかし、もし、同議員が棄権した場合はどうなるのか?
 
同議員が棄権すれば、総数は66となり、賛成が50であれば、可決要件の4分の3に届くことになる。となれば、会派の拘束がないのだから、是々非々で、棄権に回るよう働き掛けが始まるだろう。
 
いずれにしても、どうなるのかは、6月18日開会の県議会までには明らかになるはずだ。
 
ただ知事不信任決議案が可決されても、自民党県議団が川勝知事に対抗する有力候補を用意していなければ、結果として川勝知事が辞職しても、何の意味もなくなる。
 
2025年6月の県知事選前に、自民党県議団は不信任決議案を可決させて、川勝知事と真っ向から対決したいことがわかる。ただ、対抗馬がいまだに見えてこない。
 

川勝知事に勝てる有力候補を

2019年12月、JR東静岡駅南口に整備を進めていた「文化力の拠点」施設に、自民党県議団が見直しを求めていることに不満を持った川勝知事が、自民党県議団を念頭に、「やくざの集団」「ごろつき」などと発言、大騒ぎを招いた。
 
さらに2020年10月の会見で、今度は当時の菅義偉首相を「教養レベルが露見した」「学問をした人ではない」「学問立国に泥を塗った」などとめった切りにして、こちらも大騒ぎを招いた。
 
いずれも自民党県議団はなす術もなく、事の収拾を図ったに過ぎない。

「やくざの集団」「ごろつき」発言で自民県議団がボコボコにされてから、2021年6月の県知事選までは1年半もあった。
 
それなのに、前回選は約33万票の大差をつけられる惨敗となった。
 
次回の6月県議会までに川勝知事の新たな失言暴言が生まれるのは間違いない。
 
そこで何よりも自民党県議団は、川勝知事に勝てる有力候補をちゃんと用意して、知事不信任案を提出しなければならない。

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