ヘッドライトはポケットマネー?
防衛省は能登半島地震の活動報告をXに投稿している。大きく損壊した建物や被災者の情報を収集する自衛隊員の写真を見ると、ヘルメットにヘッドライトを取り付けている自衛隊員の姿が散見される。いくつかの写真を見比べると自衛隊員の取り付けているヘッドライトの種類が違うことに気づくはずだ。なぜか。自衛隊員が自費で購入しているからである。
(自衛隊の官給品)
自衛隊にも官給品懐中電灯がある。この写真のようなL字型の豆電球タイプの官給品がわずかに配備されているが、全員分はない。豆電球は消費電力が多く、薄暗い。現在の主流は長寿命で発光効率が良いLEDタイプの懐中電灯だ。
能登半島に限らず、被災地では電気の供給が途絶える。あたりは漆黒の闇だ。瓦礫の中に被災者を探すような作業には光が欠かせない。
だが、官給品の懐中電灯は手に持たないといけない。両手がふさがれては作業にならないため、自衛隊員たちは仕方なく自分でヘッドライトを買って装備する。私物に使う電池代はその持ち主である個人の負担になる。毎日のように夜通しこのヘッドライトを使うため、その負担は大きい。
皆さんは自衛隊員のポケットマネーを使って助けてもらっていることを知っていただろうか。