日本はワシントンが最も頼りにする同盟国になろうとしている
ドナルド・トランプ大統領の下でアメリカが環太平洋パートナーシップ協定から離脱したとき、日本は中国の影響力に対抗するために、その協定を縮小した形でなんとか存続させている。日本の政府関係者は中国の拡大に対する歯止めを強化することを意図して、オーストラリアからインドまでの国々と安全保障パートナーシップの網を構築している。
東京は「自由で開かれたインド太平洋」を維持するというアイデアさえ生み出しており、この言葉は現在、ワシントンまでが採用している。日本は21世紀において、ワシントンが最も頼りにする「20世紀のイギリス」のような同盟国になろうとしているのだ。
次第に好戦的になっている中国の態度は、すでに日本の世界に対するアプローチに大きな変化をもたらした。
そして本書の目的は、東アジアの平和と安全に貢献する日本やアメリカをはじめとするすべての国が、ピークに達した中国の脅威に先んじるために、さらに多くのことをさらに素早く行う必要がなぜあるのか、その理由を説明することにあるのだ。
2022年12月12日
マイケル・ベックリー&ハル・ブランズ
タフツ大学政治学部准教授、AEI客員研究員、国防総省や情報機関のアドバイザーを務める。
ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究院(SAIS)教授、AEI上級研究員、国防総省や国務省、情報機関のアドバイザーとして活躍。