両親が覚悟の独占告白!国政を動かす「小川さゆり」の真実【スクープ!ルポ統一教会3】|福田ますみ

両親が覚悟の独占告白!国政を動かす「小川さゆり」の真実【スクープ!ルポ統一教会3】|福田ますみ

メディアが連日報じる元宗教二世・「小川さゆり氏」の壮絶な体験。日本外国特派員協会でも涙ながらの会見を行い、与野党のヒアリングに応じるなど、その発言は国政にも大きな影響を及ぼしている。だが、彼女の発言は果たして本当なのか? なぜ一切検証されないのか? 「このままではいけない」と彼女の両親が決意の告白を行った。当事者の声を追ったノンフィクション作家・福田ますみ氏渾身のルポ。


たとえば、幼い頃から貧乏だったと語る時、「お年玉は全部親に没収され、誕生日やクリスマスプレゼントは買ってもらえなかった」といい、お金がない代わりに自宅には壺や印鑑があったと話し、親が高額な献金をしていたことを示唆している。  

脱会のきっかけは、祖母の介護だったという。介護に疲れた母親から強く当たられるようになり、そのストレスでパニック障害になったそうだ。  

ただ、早くも矛盾がある。先のツイッターでは、「母は私のいないところで『あの子いつになったら働くんだろう、早くお金入れてくれないかな』と妹に愚痴っていることを知った時、脱会と家出を決意した」とある。  

また、精神病になったきっかけ(精神病院に入院したきっかけ)は、ツイッターでは当初、「介護になった祖母を家族が虐待していたこと」としていたが、同じツイッターの最後で、「走り書いたので訂正があります。精神病になったのは信じていた親に搾取されたことがきっかけでした」と自ら訂正。ところが、このMBSニュースのインタビューでは、「介護に疲れた母親から強く当たられるようになり、こうしたストレスでパニック障害になった」と、再び大筋で元に戻ってしまっている。  
インタビューによると、小川さんは脱会の前後の十九歳の頃に自殺願望が高まり、遺書を書いたそうだ。彼女はそれをクリアファイルに入れて保存していた。番組ではその遺書の一部を紹介した。

「お父さんお母さんがしてしまった間違いは、やはり消化しきれない。私が死んだのはお前らのせいだ。でも大好きだったこともVSじゃない。悔しい。悔しい。生きていたかった。愛し愛されたかった」  

冒頭に記したが、小川さんは現在27歳である。テレビカメラが映し出したその遺書は、19歳の頃のものにしては紙が真新しく、しかも折り目がなく畳んだ形跡がない。遺書ともなれば、小さく畳んでどこかに隠しておくのが普通ではないかと疑問視する声がある。さらに、この遺書にも彼女はショッキングな言葉を書き込んでいた。

「最初はおばあちゃんを殺そうと思った。次に家族のだれか。誰でもいいから一人死んでくれれば~」  

彼女は、介護が必要な祖母を家族が虐待していたことに心を痛めていたのではなかったか――。

この続きは月刊『Hanada』2023年3月号もしくはHanadaプレミアムでご購読頂けます。

『Hanada』23年3月号

¥ 980

関連する投稿


【独占スクープ!】統一教会問題の「黒幕」【ルポ統一教会2】|福田ますみ

【独占スクープ!】統一教会問題の「黒幕」【ルポ統一教会2】|福田ますみ

新潮ドキュメント賞を受賞したノンフィクション作家の福田ますみ氏が、「報じられない旧統一教会問題」を徹底取材。第2回目は「統一教会問題の『黒幕』」。自らの正体と真の狙いを35年間ひた隠しにしてきた巨悪の実態。


キリスト教信者から見た旧統一協会問題|西岡力

キリスト教信者から見た旧統一協会問題|西岡力

世論が変われば憲法に定められた信教の自由、私有財産処分の自由などの枠組みがいとも簡単に崩れていく。多数派の日本人とはかなり異なる少数派の信仰を持つ私は、それを目撃して、その矛先がいつ私たちに向くかもしれないという恐怖を感じるのだ。


新聞・テレビが報じない“脱会屋”の犯罪【ルポ統一教会1】|福田ますみ

新聞・テレビが報じない“脱会屋”の犯罪【ルポ統一教会1】|福田ますみ

ベストセラー『でっちあげ』で新潮ドキュメント賞を受賞したノンフィクション作家の福田ますみ氏が、「報じられない旧統一教会問題」を徹底取材。第1回目は「“脱会屋”の犯罪」。人為的に“被害者”を作り出し、カネを貪るシステム化された犯罪の構図。彼らの「裏の顔」をテレビは絶対に報じない。


「トリプル危機」を無視する選良たち|湯浅博

「トリプル危機」を無視する選良たち|湯浅博

日本はロシアの侵略戦争、中国の台湾恫喝、北朝鮮のミサイル乱射のトリプル危機の最前線にある。ところが国会の選良たちは、国内スキャンダルの泥仕合に明け暮れて、国家や国民を守る気概もない。


“報道テロリスト”金平茂紀に与えられた使命|山口敬之【WEB連載第18回】

“報道テロリスト”金平茂紀に与えられた使命|山口敬之【WEB連載第18回】

9月一杯で「報道特集」のキャスターを降板させられた金平茂紀氏。金平氏とは一体どういう人物なのか。かつてともに仕事をした山口敬之さんが金平氏の本性を暴く!


最新の投稿


評価できる新たな謝罪の回避|西岡力

評価できる新たな謝罪の回避|西岡力

尹錫悦韓国大統領が先週訪日した時、私は韓国にいた。韓国のマスコミでは、尹大統領が戦時労働者問題で大きく譲歩したとして、岸田文雄首相が明確な謝罪の言葉を述べるかどうかに注目が集まっていた。


バイデン政権の基本姿勢と実行力への疑問|島田洋一

バイデン政権の基本姿勢と実行力への疑問|島田洋一

左翼イデオロギーに迎合しつつ、様々な政治的思惑から腰が定まらず、ともすれば言葉と行動の乖離が目立つバイデン米政権。対中政策も矛盾と弱さに満ちている。


不当逮捕された国民栄誉賞受賞ジャーナリストの獄中記|石井英俊

不当逮捕された国民栄誉賞受賞ジャーナリストの獄中記|石井英俊

中国の影響を強く受けるモンゴルで、長年中国問題を取材してきた国民栄誉賞受賞のジャーナリスト・ムンヘバヤル氏が不当逮捕された。絶望の中でも決して希望を失わないムンヘバヤル氏が獄中で綴った魂のメッセージ。


日銀新総裁に期待する物価安定目標の貫徹|本田悦朗

日銀新総裁に期待する物価安定目標の貫徹|本田悦朗

植田氏の指摘する金融緩和の副作用は、低金利によって銀行や国債ディーラーといった業界の利益が縮小すると言っているにすぎず、むしろある程度は想定の範囲内である。金融緩和の枠組みの早すぎる撤廃(即ち利上げ)は、日本経済の再生を脅かす。


なべやかん遺産|「昭和のプロップ遺産」

なべやかん遺産|「昭和のプロップ遺産」

芸人にして、日本屈指のコレクターでもある、なべやかん。 そのマニアックなコレクションを紹介する月刊『Hanada』の好評連載「なべやかん遺産」がますますパワーアップして「Hanadaプラス」にお引越し! 今回は「昭和のプロップ遺産」!