1子あたり1000万円の給付は可能か
例えば、作家の竹田恒泰さんなどが提唱している、1子あたり1000万円の給付は私もやるべきだと考えており、最近は私も広く提唱している。誕生時の一括給付では育児放棄も生まれるのではとの論があるが、誕生時に一括給付でなく、誕生時300万、3歳時300万、6歳時200万、9歳時200万といった給付方法でも良いと私は考える。
しっかりと子育てをしながら給付を受けていく。児童手当として毎月給付を受けるよりも3歳毎にまとめて給付を受けたほうが、様々な計画を立てやすいし家計も安定するのではないかと思う。
また、1000万円給付は高いのではないかという論については、1人当たりの生涯賃金の平均が約2億1500万円(doda調査)であり、生涯における経済活動によってさらに多くの経済波及効果が得られることから、決して高くはないと考える。
1子あたり1000万を100万人に給付したとして予算額は10兆円となるが、私は国債の発行で充てるべきであると考える。「国債は将来世代への負担の先送り」との論があるが、税で負担するならば現在の世代が将来の世代の負担を引き受けることになる。
一方、国債は長期的に人口規模が維持されることによって恩恵を受ける将来世代にも負担を引き受けてもらうものであり、全く理にかなっていると言える。
もちろん、給付額を1000万円にするのか、いくらにするのか、その金額や制度設計については詳細な検討が必要であるが、いずれにせよ、子供を産み育てたいと思っている方々が安心して子育てができる思い切った施策を打たなければ、少子化は転換しない。「異次元」と皆さんが感じる内容になるようにしなくてはならないのである。
そして、財源は増税によるものでないようにしていかなくてはならない。これまでの政策の大転換と根本強化策となるよう党内で徹底的に議論し、皆さんが将来に期待の持てる内容としていきたい。