トランプを生贄にする3つの敵|饗庭浩明

トランプを生贄にする3つの敵|饗庭浩明

「嵌められた。トランプはこれで生贄にされるかもしれない」――1月6日の連邦議事堂突入・占拠は何を意味しているのか。そしてアメリカ政界では何が起きて、トランプが「生贄」になったのか。トランプとは2016年の当選前より毎年会談を重ね、政権の中枢近くにも強力なコネクションを有する饗庭氏が徹底分析!


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逆襲にあったトランプ

エスタブリッシュメント、ディープ・ステート、そしてビッグ・テック。トランプは1期目の最後にこれらの逆襲に遭った。

就任前から「ワシントンの泥沼をさらう」と公言してきたトランプであるから、これらの逆襲は予期していたものの、真相のわからない議会突入によってかなりのダメージを受けてしまった。

そして、民主党の動きに、共和党内のエスタブリッシュメントとディープ・ステート勢力が相乗りし、さらなる苦境に叩き込んだ形だ。

トランプはこれから、独自のSNSを立ち上げようとする予定だが、エスタブリッシュメントとビッグ・テックの力にどれだけ戦うことができるか。

「我々の偉大な旅はまだ始まったばかりだ」と宣言するトランプの逆襲の手段と芽は、どこにあるのか。

「次の一手」から目が離せない。

著者略歴

饗庭浩明

https://hanada-plus.jp/articles/585

一般社団法人 JCU 議長。米共和党全国委員会アジア担当顧問を経て現職。トランプ大統領とは2016年の当選前より毎年会談を重ね、政権の中枢近くにも強力なコネクションを有する。真実のトランプ政権に迫ることができる数少ない日本人。2017年から毎年、全米保守連合(ACU)と共同で CPAC JAPAN ( 日米保守行動会議 ) を開催。主な著書/監修に『トランプ革命』、『トランプのアメリカ』(著:ニュート・ギングリッジ)、『韓国消失』(著 : ゴードン・チャン) がある。

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