NHKがデマとプロパガンダを拡散させる原発“汚染水”問題|赤津今朝二

NHKがデマとプロパガンダを拡散させる原発“汚染水”問題|赤津今朝二

公安監視対象でもある特定政治団体との関連が濃厚な「団体」の主張を、あたかも「福島の普通の若者の素朴な声」として大々的に報道。非科学的なデマとプロパガンダを海外にまで拡散させるNHK。被災地を今もなお苦しめ続けるメディアの大罪。


あたかも福島の普通の若者から自発的に発生した“素朴な声”を装って報道されているが、たとえば団体や代表名を“福島”や“共産党”などの用語と同時に検索すると、内実は簡単に見えてくるだろう。この件、少なくともNHK報道については上念司氏がさっそく調査し、虎ノ門ニュースでこの団体代表は共産党の専従職員であると断じていた。
https://www.youtube.com/watch?v=66ChtZjIOY4&feature=youtu.be&fbclid=IwAR2KuBvi0QhRlf8alaIY7znp2olGSLkCQd1j4PpHyseoOPd_47zTWpGqtho

上念氏も述べているが、私も百歩譲って、“(公安監視対象であることに目をつぶったとしても)共産党だから無条件にダメだ”などというつもりはない。

しかし問題はそれだけではなく、そもそも彼らが主張する“政府による汚染水の海洋放出”自体が事実無根の言いがかりであり、デマそのものであることだ。

海外放送を使ってまでデマを拡散させるNHK

前回も書いたように、実際にはタンクの処理水を追加処理することで世界中と同様の処分をしようとするものであり、それによって健康被害が出たとする真っ当なエビデンスは世界中探してもない。

にも関わらず大手中央紙や地元テレビ局はもとより、公共放送であるNHKまでもが注釈も無くこうした非科学的なデマを垂れ流し、団体の主張にお墨付きや権威を与えていることは大問題であろう。中央・地方・官民を問わず、いかに極左活動家とそのシンパがメディア内部に深く浸透しているかの実態が、生々しく見て取れる。

しかも、この報道は日本国内向けのみならず、NHKWorldの英文記事で海外にまで拡散された。日本国民から受信料を徴収して成り立っている、日本国民のための公共放送たるNHKが、海外に対し率先して日本の国益を損ねるための事実無根のデマと風評を輸出するとは、いったいどういう了見なのか。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/20200713_04/
(NHKWorld Rally opposes proposal for Fukushima wastewater 7/13)

NHK WORLD-JAPANより

DAPPEに関して大特集を組んだNHK福島

関連する投稿


新総理総裁が直ちにすべきこと|島田洋一

新総理総裁が直ちにすべきこと|島田洋一

とるべき財政政策とエネルギー政策を、アメリカの動きを参照しつつ検討する。自民党総裁候補者たちは「世界の潮流」を本当に理解しているのだろうか?


青山繁晴さんの推薦人確保、あと「もう一息」だった|和田政宗

青山繁晴さんの推薦人確保、あと「もう一息」だった|和田政宗

8月23日、青山繁晴さんは総裁選に向けた記者会見を行った。最初に立候補を表明した小林鷹之さんに次ぐ2番目の表明だったが、想定外のことが起きた。NHKなど主要メディアのいくつかが、立候補表明者として青山さんを扱わなかったのである――。(サムネイルは「青山繁晴チャンネル・ぼくらの国会」より)


NHK朝ドラ『虎に翼』、「婚姻は、双方の合意のみ」は歴史の捏造に近い|和田政宗

NHK朝ドラ『虎に翼』、「婚姻は、双方の合意のみ」は歴史の捏造に近い|和田政宗

6月4日放送のNHKの朝の連続テレビ小説『虎に翼』における、昭和22(1947)年の民法改正についてのナレーションが物議を醸している――。NHKはなぜ婚姻は「両性の合意」ではなく「双方の合意」とナレーションをしたのか。


役に立たない日本学術会議は要らない|奈良林直

役に立たない日本学術会議は要らない|奈良林直

新会長に選ばれた光石衛(まもる)・東京大学名誉教授(機械工学)は、菅義偉前首相が任命を拒否した6人について「改めて任命を求めていく」と語っており、左翼イデオロギーによる学術会議支配が今も続いていることが分かる。


望月衣塑子記者の暴走と自壊するジャーナリズム|和田政宗

望月衣塑子記者の暴走と自壊するジャーナリズム|和田政宗

ジャニーズ事務所会見での「指名NGリスト」が騒ぎになっているが、そもそも記者会見とは何か、ジャーナリズムとは何か、それらをはき違えた人物たちにより我が国のジャーナリズムが破壊されることは、ジャーナリズム出身者としても許せない。(サムネイルはYouTubeより)


最新の投稿


【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。