環境汚染についての不安も完全になくなったわけではない。ある周辺住民は、「市が“基準値内”と発表しているからそれを信じるしかないが、本当に大丈夫なのか不安は残ります」と話していた。
私は中村知事の個人事務所に10項目にわたる質問状を送り、回答を求めた。
ところが、回答期限が過ぎてもまったくの音無し。期限を2日間延長し、その間、事務所に回答を催促したが、事務所側は「あとで担当者から連絡させます」と答えるものの、結局、回答はなく、電話一本かけてこなかった。
中村氏に取材したことがある知人の記者によると、「加計学園問題で安倍首相批判の記事だと言ったら、初対面なのに家に上げてくれて取材に応じた」そうだ。
都合の良い取材には積極的に応じるが、都合の悪い問題には逃げの一手で、説明責任を果たさない。 これが「ものを言う知事」の本当の姿だとしたら、政治家として信用に値しない人物ということになろうか。
それにしても、中村氏の責任はあまりに重大である。今後も中村氏の責任を追及していくつもりだ。
前代未聞!当該論文が掲載された月刊『Hanada』19年3月号の愛媛新聞広告(下)。「中村愛媛県知事に重大疑惑」の記事に対して愛媛新聞からクレームが付き該当箇所を黒塗りにして掲載された。
著者略歴
ジャーナリスト。1956年生まれ。早稲田大学卒業。講談社『週刊現代』記者を経てフリー。『週刊現代』で、当時の小沢一郎民主党代表の不動産疑惑(のちに東京地検が政治資金規正法違反で摘発)をスクープ。著書に『成年後見制度の闇』(飛鳥新社・宮内康二氏との共著)など。