国旗損壊の事例は実際に発生している
荻上チキ氏:感情はそれぞれだと思いますし、それをどういうふうに法律に位置づけるのか、まさに国論を二分する政策だと思います。私は反対です。
私は感情的に反対というだけでなく、論理的に反対な面があるんですね。国会議員が法律を作るには、その法律がなければ問題が解決できないという理由を説明し尽くさなければいけない。いま説明が出てきているのは好みの話ばかりで、この法律がなければ、この問題は解決できません。これを立法事実というのですが、この説明がないまま法律が通ろうとしている。
国旗損壊罪に限らず、そのような法律の作り方をそもそもしてはいけないにも拘わらず、そうした決め方をしている。政治家の劣化のようなことが今起きているので、そうではない政治家としての仕事をするのであれば、なぜこの法律こそが必要なのか、その説明を尽くしてほしいなと思いますね。
荻上氏は【LRAの原則 Less Restrictive Alternatives】を都合よく使っていますが、個人の尊厳を毀損する行為が厳しく問題視されるようになった昨今、代替手段があるにもかかわらず、確信的に国民の尊厳を毀損する国旗損壊行為を行うのは、社会通念を大きく逸脱するものです。
この法案をめぐり、その【立法事実 legislative facts】となる国旗損壊の事例が実際に発生していることも確認されています。
国旗の損壊等に関する制度検討PT 議論の整理と論点を取りまとめ | お知らせ | ニュース | 自由民主党
https://www.jimin.jp/news/information/213121.html党国旗の損壊等に関する制度検討プロジェクトチーム(PT、座長・松野博一衆院議員)は4月24日、これまでの議論の整理と今後議論が必要となる論点を取りまとめました。
また、誰もがSNSなどを通して極めて非常識な発信をできるなか、たとえ立法事実が乏しくても、罰則規定がある法律を制定して社会の方向性を示すことは、罪刑法定主義の原則に基づく抑止力として意味をもちます。
そもそも立法事実のうち人間の内面に関わるものは客観的な立証が困難です。2023年のLGBT差別解消法案は、法の下の平等を確保する既存の法制度で対応可能であるとして、立法事実の存在に関する疑義が指摘されましたが、立憲・共産・社民は異なる解釈を展開し、法案の成立を目指しました。
ちなみに『サンデーモーニング』はこの法案の成立に賛成したはずです。

