原電側は「不誠実」ではない
スタジオトークでは元村有希子氏がコメントを残しました。
元村有希子氏:日本原電が諦められないのは、日本原電が持っている原発はことごとく止まっていたり、審査が滞っていたり、収入が絶たれるからだ。ただ、この一連の審査を見ていて、いくつもデータの書き換えとか、ミスとか、本当に原電側の不誠実が目立ちすぎる。さらに、直下に断層がある場合に不合格という原理・原則があるにもかかわらず、断層が動かないと言わんばかりの主張を繰り返していて。
忘れてはならないのは、福島の事故の後、科学的に未知な部分があった場合でも安全側に判断するということだ。その原則は壊してはならない。
データの書き換え・ミスについては、精緻な原因分析および是正処置が行われ、報告書としてまとめられています。
https://www.nra.go.jp/data/000335487.pdf
原電がミスを犯したことと科学的な結論の可否は無関係であり、これを不誠実として評価に影響を与えることは不合理です。
また、原電が「断層が動かないと言わんばかりの主張を繰り返している」ということを不誠実とするのも不合理です。この言説こそ原電の科学的主張であり、再稼働に向けての争点そのものであるからです。
そもそも悪魔の証明自体、蓋然的な説明によってのみ可能であり、これを否とするのならば、最初から審査は成立しません。元村氏の主張は論理的に不合理です。さらにコメントは続きます。
元村有希子氏:この翌日に福井にある、稼働中の原発で最高齢の高浜原発一号機がちょうど稼働から50年を迎えた。これから日本の原発は、まさに高齢社会を迎えるわけで、この老朽化という未知の領域に踏み込んでいくというタイミングでもある。ここは、本当に事故の教訓を忘れず、きちんと安全を見極めてもらいたい。