2011年の東日本大震災の原発事故を受け、環境省の外局として設立された原子力規制委員会は、震災後に停止して再稼働のための安全審査を行っていた敦賀原発に対して、K断層が約12万~13万年前以降に活動した可能性、およびK断層が2号機の原子炉直下へ連続している可能性がいずれも否定できないとして、敦賀原発を新規制基準に適合しない原発と認定したのです。
敦賀原発2号機、再稼働不許可を正式決定 活断層否定できず 規制委 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20241113/k00/00m/040/068000c原子力規制委員会は13日、日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)について、原子炉直下に活断層があることを否定できず新規制基準に適合しないとする審査書を正式決定し、再稼働を認めない不許可処分とした。
この原子力規制委員会の判断は極めて傲慢なものと言えます。
まず、活断層の新定義を遡及適用しています。莫大な投資を必要とする原発の建設を認可しておいて、建設後に一方的に認可を取り消すなど権力の乱用に他なりません。瑕疵があるのは、活断層の定義を変えた権力側です。
(エネルギー研究機関GEPR(グローバルエネルギー・ポリシーリサーチ)からの転載。) 委員会に正当性はあるのか 原子力規制委員会の動きが変だ。というのは、原発を十分な論議するための時間の確保を怠り、一方的な決めつけや事業 […]
そして何よりも酷いのは、日本原電に対して、K断層が活断層でないことおよびK断層が原子炉直下に連続していないことを立証するよう日本原電に求めたことです。
これは「ないこと」の証明である悪魔の証明に他なりません。
K断層が活断層であることおよびK断層が原子炉直下に連続していることの立証責任は、日本原電の利益を制限する側である原子力規制委員会にあるとするのが正統な法哲学です。