<主張>敦賀2号機の審査 「悪魔の証明」は禁じ手だ 規制委はなぜ幕引き急ぐのか 社説
https://www.sankei.com/article/20240717-JEC5X27CYJK3RJKLUTJRB22QBU/再稼働を目指す日本原子力発電・敦賀2号機(福井県)に対する原子力規制委員会の安全審査が、日本原電側に不利な形で大詰めの段階を迎えている。
人選ミスの委員会人事
さて、原子力規制委員会は、内閣から独立した数名の研究者によって構成される組織であり、各委員が絶対的な権力を持っています。断層の活動性の評価については、地質学を専門とする唯一の委員である石渡明氏が担当者となります。
しかしながら、石渡明氏は岩石学(海洋地殻に産するオフィオライト)の専門家であっても、活断層の評価に必要な層序学・堆積学・構造地質学・地震学の専門家ではないのです。これは明らかに国の人選ミスと言えます。
電力インフラという国民生活に多大な影響を与える第四系の地質構造の判定を海洋地殻の岩石学の専門家に担当させていたというのは、あまりにも理不尽です。
実際、逆断層のセンスをもつK断層と正断層のセンスをもつD-1破砕帯という応力の作用形態がまったく異なる2つの不連続面を同一視していることは、構造地質学的観点から問題があります。また、この件について新たな立証を希望する原電側に対して、それを認めない姿勢は極めて傲慢です。