空想的平和主義の終焉か
さて、番組の最後に、関口宏氏が卒業の辞を述べました。
関口宏氏:今日のこの放送をもちまして、私担当の『サンデーモーニング』は終了ということになります。36年と6カ月でございます。長い間ありがとうございました。(中略)
考えてみれば36年6カ月、この『サンデーモーニング』でいろんなことを勉強させてもらったかなと思っております。そのことにつきましても、ありがとうございました。でも『サンデーモーニング』が終わってしまうわけではありません。(中略)
皆さんもよろしくお付き合いください。私は今日で消えます。ありがとうございました。
『サンデーモーニング』は、日本社会のメンタリティに大きな影響を与えたと考えます。その詳細については、また別の機会に論じようと思っていますが。思えば、関口氏は、東京五輪が閉幕したくらいから、番組で自己主張することがほとんどなくなり、出演者のコメントに「そうですか」を繰り返していました。どのような内面の変化があったのかは不明ですが、過去とは歴然とした違いでした。
いずれにしても、関口氏の番組卒業により、強力な宣伝機会を失うことになる空想的平和主義は終焉を迎えるかもしれません。
なお、この回で、12年の長きにわたりこのワンダーランドを支えてきた水野真裕美アナも卒業ということになりました。
皮肉なことに、水野アナこそ、番組が批判する「わきまえた女性」の典型であったかと思います。お気の毒にも、番組に何か不適切な問題が生じると、まったく無罪であるにもかかわらず、謝罪をさせられていました。罰ゲームのような手作りフリップによるプレゼンも難なくこなしていました。
抜群のアナウンス能力でTBS報道女性アナのエースとして大活躍されることをお祈りしています!
個人ブログ「マスメディア報道のメソドロジー」にて、論理学や心理学の定義に基づいた、メディアの報道・政治家の議論における論理的誤謬などの問題点を指摘。「ひるおび」「報道ステーション」「NEWS23」「サンデーモーニング」などの具体的な放送内容や議員の答弁、記者の発言などを例示しての論理的な分析が話題を呼んでいる。記事の一部を言論プラットフォーム「アゴラ」にも転載中。