何か大きな勘違いをしていると考えられますが、30km北に存在する約150kmの断層帯が動いたとされる1000年に1度の大地震でも地震動は想定通りでした。このことは、原発を建てる時の想定が過大であったことを示すものです。このような不合理な元村氏の「お気持ち」が公共の電波を使って拡散されていることには素朴に疑問を感じます。
「報道しない自由」で政府が何もしてないと印象づけ
一方、行政の震災対応については、ほとんど伝えることなく、素直に見れば、行政は被災者に寄り添わずに不作為を続けているかのような印象を受けます。
アナウンサー:避難所には今も2万人以上の方が身を寄せています。過酷な避難生活で持病が悪化するなどして亡くなった災害関連死の疑いがある方は既に13人。厳しい寒さに加えて水や物資などいろいろなものが不足。なかでも特に問題となっているのがトイレです。災害関連死について研究する奥村教授は「手を打たないと関連死は100人を超えてもおかしくない」と指摘しています。
渡部カンコロンゴ清花氏:1月2日から輪島市に支援に入っている医療従事者の友人に話を聞くことができた。被災者の間でも支援者の間でも「全体のビジョンや方向性が見えてこない」と言っていた。特に被災者が今後どこへ行けばいいのか。(中略)安全安心な二次避難の場所があるということを国側から強いメッセージとして伝えていくことが折角つないだ命を守ることになる。
岸田政権は、元旦の地震発生の1分後に危機管理センターに対策室を設置して以来、自治体の要請を待たずに支援メニューに取り組むプッシュ型支援を強力に推し進めてきました。自衛隊が初動対応部隊を発足させたのは地震発生の20分後であり、行政ができることをできる限りのスピードですべてやっていると言えます。
そんな状況のなか、『サンデーモーニング』は、ひたすら報道しない自由を行使し、政府が何も手を打っていないかのような印象を与える放送を行っています。
二次避難については、1月10日に石川県が二次避難所を6000人分確保したことを発表し、1月11日には岸田首相が「自らの命と健康を守るため、積極的な二次避難を検討していただくよう、重ねてお願いを申し上げます」と強いメッセージを発表しました。
さらに1月13日には二次避難に関するデマに対して岸田首相が異例の注意呼びかけを行いました。
これだけ国側が強く発信しているにもかかわらず、国側が強いメッセージを伝えていないかのように誤解させるコメントを公共の電波を使って1月14日にわざわざ拡散するのは極めて悪質であると考えます。