モニタリングポストは地震後も正常に機能している
最後にモニタリングポストについてですが、原発周辺のモニタリングポストは地震後も正常に機能しています。仮に放射性物質が原発から漏洩した場合には、これらのモニタリングポストで放射性物質を移動させるプルームの存在を検知できるので避難には支障を来たしません。
モニタリングポストが一時的に機能しなかった箇所は30km圏内なので、原発周辺の同方位のモニタリングポストに反応があれば、事実上一時避難ということになります。
ちなみに、今回の故障は通信トラブルであり、バックフィットで対応すれば済むことです。
志賀原発モニタリングポスト、輪島と穴水で欠測 能登半島地震 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20240105/k00/00m/040/190000c能登半島地震の影響で、北陸電力志賀原発(石川県)北部の30キロ圏に設置しているモニタリングポストが機能せず、空間放射線量が測れない状況が続いている。原子力規制委員会によると、5日午後4時時点で、石川県が輪島市と穴水町に設置した14カ所でデータが欠測している。
また、「公表するたびに被害の程度が大きくなる」というコメントも論点歪曲です。
北陸電力は最初に「推定値」として数値を速報し、その後の精査によって得られたデータを逐次更新しているに過ぎません。国民にとって重要な論点は「外部電源や必要な監視設備、冷却設備等については機能を確保しており、これまでの点検において、安全上問題となる被害は確認されておりません」とした北陸電力の結論の妥当性です。この結論は精査の後も揺るいでいません。
重箱の隅を叩くような揚げ足取りで、原発に対する国民の信頼性を不当に下げるような報道は厳に慎むのが公正です。
元村有希子氏: しかも活断層の存在はわかっていたが、北陸電力は100kmくらいの活断層がありますが大丈夫ですと今まで行ってきた。ただ今回の揺れの幅を見ると、150kmくらいの断層が動いているといわれている。つまり原発を建てる時に想定した以上に地殻変動が激しいかもしれないと言える。そんな中で安全審査を今まで通り進めていいかは疑問に思うし、日本海側には柏崎から島根まで7つの原発がある。それが今までの通り「大丈夫ですよ。稼働して下さい」ということでいいのかということに素朴に疑問を感じている