松尾さん、元村さんの説明を聞いていましたか?
元村有希子氏:この記者会見を誰が主催するかは割と重要な問題だ。今回は記者側が設定したものではなく、ジャニーズ事務所側が設定したものである。だから自ずと運営は設定したジャニーズ側に委ねられる前提で集まっている。その中で1社1問というルールを記者はしょうがない、ここしか取材機会がないと思ったので始まった記者会見だった。
NGリストがでてきたところでちょっと話が変わってくるが、ジャニーズ側が誠実な対応をしなかったことは大変問題であったと思う。記者側の主催でやり直してもいい。
元村氏の説明は見事に的を射ています。先述したように、不祥事を起こした民間企業の会見は、自らの意思に基づいて任意に行うものであり、けっして義務ではありません。あくまで自らが設定したルールの範囲内で可能な限りの説明責任を果たすことを目的にしたものであり、このルールに不服があるのであれば、異なるルールの会見の場を用意して、当事者に出席を打診するしかありません。
なお、ジャニーズ事務所が、もし会見のルールの一環としてNGリストを使ったのであれば、例えば「会見の円滑な進行」「会見者の人権確保のため」といった趣旨とともに予め本人に宣告しておくのがフェアでした。
松尾貴史氏:不祥事を起こした側が恣意的に設定したルールだ。十分に質問をして十分に回答が得られなかったり、別の疑問が湧いたり、追加質問をするのは当たり前だ。1社1問というルールはなぜ存在するのか。なぜ2時間なのか。都合はどこから決まったのか。「時間ですけど」と切り上げるが、本当は質問が出続ける限り答えるという誠意の見せ方があったと思うし、そちらの方が正解だ。ルールの設定自体が間違っていた会見だ。しっかりやり直していただくべきだ。
松尾氏は、元村氏の説明を全く理解できていないようです。民間人の任意の会見に対して「追加質問をするのは当たり前だ」「質問は出続ける限り答える」「やり直していただくべきだ」などと特高警察のように強制するのは魔女裁判に通じる言葉の暴力です。会見は主催者が予め設定したルールの範囲内で情報を得る場であって法廷ではありません。