会見で優遇されていたNGリストの面々
アナウンサー:一方、NGとされた6人はジャニーズ側を厳しく追及していた人たちです。その一人、ネットメディアの尾形さんは
Arc Times 尾形聡彦氏(VTR):司会の松本和也さんと目が合っていたので当たるんだろうなと思っていたが、左右の人がどんどん当たっていく状況で、これは明らかに私に当てないようにしているんだなと
アナウンサー:さまざまな疑問に答えるはずの記者会見。しかしNGリストの存在が明るみに出たことで、その信頼性が揺らいでいます。
尾形氏が「目が合っていたので当たるんだろうな」「明らかに私に当てないようにしているんだな」というのは、いずれも個人の勝手な思い込みに過ぎません。
また、『サンデーモーニング』が、記者会見を「さまざまな疑問に答えるはずの」と考えるのは単なる願望です。そして何よりも、NGリストの存在を根拠に「会見の信頼性が揺らいでいる」とするのは明らかに不合理です。NGリストの有無と個別の質疑の内容とは無関係であるからです。
アナウンサー:司会者(松本和也氏)は「NGリストは手元にあったが使っていなかった」などと釈明しています。しかしリストにあった記者の多くが手を上げ続けたのに当てられることはなかったのです。さらに…
松本和也氏(VTR):顔をおぼえられなくなってきました。
アナウンサー:会見中、司会者が漏らしたこの発言、NGに入っていた鈴木エイト氏はこの発言から「リストは使われていたはず」と見ています。
鈴木エイト氏(VTR):ちょっとおかしいと思ったんですよね。当てない人のリストがあったということで、その顔がおぼえられなくなってきたという意味だと後からわかりました。
アナウンサー:発言に対して司会者は「一度指名した人を再び指名しないという意図だった」などと説明していますが、疑惑はくすぶったままです。
番組は、松本氏「顔をおぼえられなくなってきました」という発言に対して、鈴木エイト氏が疑義を呈したことを報じ、「疑惑はくすぶったまま」と述べています。
しかしながら、この件については、松本氏の説明に説得力があります。
松本氏は、NGリストを手元においていたため、NGリストに載っている人物の顔については、忘れてもすぐに確認できるからです。そもそも、バレてはならないNGリストを使っているのであれば、「顔をおぼえられなくなってきました」といったような、NGリストの存在を自ら進んで告白するような発言を行うのは不合理です。
加えて、約400人収納の会場で質問した人は24人(TBS報道)なので、質問に当てられる確率は僅か6%です。一方、NGリストに載った6人のうち1人は、質問に当てられています。
つまり、NGリストに載っていて質問に当てられるという条件付確率は1/6=16.7%であり、これは一般参加者よりも高い確率です。また、6人のうち2人がルールを破って大声を出して勝手に質問しました。
客観的に見れば、NGリストの6人はむしろ会見で優遇されたと言えます。
いずれにしても『サンデーモーニング』が、会見の論点とは無関係なNGリストを報じることに終止し、論点である会見の内容をほとんど報じなかったのは本末転倒と言えます。
本問題で明らかにする必要があるのは、記者の指名NGリストではなく、テレビ局がジャニーズ事務所に忖度してテレビ番組から排除したとされるタレントの出演NGリスト(いわゆる「ジャニーズNG」のリスト)です。