嗚呼、哀れな立憲民主 小沢一郎と蓮舫、異色タッグの野合宣言|坂井広志

嗚呼、哀れな立憲民主 小沢一郎と蓮舫、異色タッグの野合宣言|坂井広志

壊し屋、小沢一郎氏がまた動き出した――。次期衆院選で野党候補を一本化して、自民党候補に対峙することを目指すという。だがこの動きは旧民主の面々が大好きな内ゲバであり、共産とも維新とも協力したいというのなら、それは野合でしかない。(サムネイルは小沢一郎事務所Twitterより)


代表を支えない文化とかみつき蓮舫

2017年7月、民進党の蓮舫代表が「二重国籍」問題で記者会見

今回の内ゲバの特徴は、これまであまり接点がなく、いや、むしろ互いに敬遠していたとさえいえる、小沢氏と蓮舫氏が手を握った点にある。

もちろん、この動きは衆院議員が中心のため、呼びかけ人に蓮舫氏の名前はない。しかし、蓮舫氏に代わってといっては何だが、蓮舫氏と極めて良好な関係にある手塚仁雄衆院議員が呼びかけ人に入っている。16日の記者会見では、ひな壇に小沢氏、その隣に手塚氏が座っていた。

案の定、蓮舫氏は「野党乱立では自民党を利する選挙になります。心ある勢力がまとまり政権与党に向き合うことが強く求められます。対象は衆議院議員とのことですが、賛同します」とツイートした。

蓮舫氏が泉氏に批判的なのは各種報道の通りである。4月の統一地方選、衆参5補欠選挙の結果を踏まえて、5月10日に行われた非公開での両院議員懇談会では「一番変えなきゃいけないのは代表の認識ではないか」とかみついた。

旧民主は自分たちで選んだ代表を支えるという文化に乏しかったが、立民もその文化はしっかり引き継いでいるようだ。

蓮舫氏は旧民進党時代に代表を経験し、トップに立つことの大変さを経験している。それにも関わらず、支えるのではなく、率先して泉氏の足を引っ張るのは感心しない。

代表をしていたことを忘れているのでは、と思っていたが、党関係者によると、懇談会で蓮舫氏は「私も代表をしていて苦しかった」と吐露したというではないか。ある党関係者も「代表をしていたことを忘れていなかったんだな、とこの発言を聞いて思いましたよ」と苦笑していた。

自らの経験を踏まえ「一度、遠心力が働くと元には戻らない」といった趣旨の発言もしていたという。泉氏の遠心力は戻らないと言いたかったようで、さっさと辞任せよということなのだろう。

直接言えばいいものを、ツイッターを通じて苦言を呈した。このツイートはその後、削除された。

関連する投稿


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


我が党はなぜ大敗したのか|和田政宗

我が党はなぜ大敗したのか|和田政宗

衆院選が終わった。自民党は過半数を割る大敗で191議席となった。公明党も24議席となり連立与党でも215議席、与党系無所属議員を加えても221議席で、過半数の233議席に12議席も及ばなかった――。


衆院解散、総選挙での鍵は「アベノミクス」の継承|和田政宗

衆院解散、総選挙での鍵は「アベノミクス」の継承|和田政宗

「石破首相は総裁選やこれまで言ってきたことを翻した」と批判する声もあるなか、本日9日に衆院が解散された。自民党は総選挙で何を訴えるべきなのか。「アベノミクス」の完成こそが経済発展への正しい道である――。


石破新総裁がなぜ党員票で強かったのか|和田政宗

石破新総裁がなぜ党員票で強かったのか|和田政宗

9月27日、自民党新総裁に石破茂元幹事長が選出された。決選投票で高市早苗氏はなぜ逆転されたのか。小泉進次郎氏はなぜ党員票で「惨敗」したのか。石破新総裁〝誕生〟の舞台裏から、今後の展望までを記す。


青山繁晴さんの推薦人確保、あと「もう一息」だった|和田政宗

青山繁晴さんの推薦人確保、あと「もう一息」だった|和田政宗

8月23日、青山繁晴さんは総裁選に向けた記者会見を行った。最初に立候補を表明した小林鷹之さんに次ぐ2番目の表明だったが、想定外のことが起きた。NHKなど主要メディアのいくつかが、立候補表明者として青山さんを扱わなかったのである――。(サムネイルは「青山繁晴チャンネル・ぼくらの国会」より)


最新の投稿


【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。