「記者にあらずんばNHK職員にあらず」
船岡アナウンサーに対してはストーカー規制法に基づく禁止命令が出されたと報道されているが、NHKは被害者をしっかり守った上でここまでエスカレートする前に防ぐことが出来なかったのか。NHKの事なかれ主義、隠蔽体質がこうしたことを生じさせてしまったと言える。
その他にも、NHKの中にはびこる記者至上主義もいびつな体質の大きな要因だ。記者出身者は多数NHKの理事になっているが、アナウンサー出身者の理事はいまだに1人もいない。記者が放送現場をコントロールし、「記者にあらずんばNHK職員にあらず」といったNHK内の権力構造は極めていびつだ。
そして、局長クラスになると理事への昇格を狙い、激しい権力闘争を始める。局内で正当に競い合うということであればまだそれでも許せるのかもしれないが、相手を追い落とすために内部情報かつ不利な情報を週刊誌にリークしたりする。「みなさまのNHK」ではなく、「俺が偉くなるためのNHK」になるのである。
このようにNHKはその体質を、解体的出直しの覚悟で根本的に改革しなければ不祥事は続くであろう。理事の高額報酬をはじめ、国民の不信感が一層高まれば受信料制度は崩壊するはずだが、NHKはいびつな体質の根本改革をやる気は全くない。
稲葉延雄新会長においても、自民党総務部会でのやりとりからは真剣さは感じられない。NHKはもう終わりの始まりに突き進んでいるのであろう。NHKは存続できたとしても民営化の道を歩むことになろう。