防衛費の増額は当然のことだ
第4回(11月21日)国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議
まず、南西諸島の防衛は、能力と装備の充実とともに住民の理解促進が重要だが、住民交流や理解促進の役割を担う沖縄地方協力本部の現在の本部長は、その世代の防大同期のなかでもエースと目される陸将補が就任している。極めて能力が高い方で、沖縄、南西諸島と日本の防衛の重要性を説いて理解促進を図っている。
これに加え、「南西防衛集団」が創設される。これまでの旅団トップは陸将補であったが、防衛集団となればトップは陸将となる可能性が強い。すなわち諸外国の階級であれば中将以上となり、在沖縄の米国海兵隊トップ(海兵隊中将)と同等以上の地位で連携が取れることとなる。これは極めて大きい。
さらに、政府は今月中に改定予定の国家安全保障戦略など「安保3文書」で、空からの脅威に統合的に対応する「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」の構築を明記する方針だ。ミサイル迎撃を柱とする現在の「総合ミサイル防空」から、敵地攻撃能力を組み込んだ「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」を導入し、IAMDを推進する米軍との連携を深め、抑止力を高める。
ようやく国土と国民を守る抑止力の整備が行われていく。これまでの我が国の防衛は、北朝鮮のミサイルが発射された時の対応のように、先の大戦中に空襲警報が鳴り国民が逃げ惑った状況と何ら変わらないものであった。
ミサイルを撃たれ、それが我が国を狙うものであったり、我が国上空を超えさせようとしたものの失敗し落下する時に、迎撃を外せば国民の命が失われる。あまりに受け手すぎる防衛であった。だからこそ抑止力を高め、相手に撃たせないことが重要である。「IMAD」は、ミサイル攻撃等を未然に防ぐため、敵地などへの攻撃作戦を含むものである。
真に我が国を守るための防衛力、抑止力を持つために、防衛費の増額は当然のことである。増税によらず、安定財源を確保する。防衛国債の導入をはじめとし、党内で徹底的な異論を行い実現していきたい。