沖縄県知事選「敗北」の理由と今後の政局|和田政宗

沖縄県知事選「敗北」の理由と今後の政局|和田政宗

再選直後、玉城デニー氏は次のように述べている。「沖縄の未来を描いていくため、基地問題の解決を図っていくこと。私はこれまでもこれからも1ミリもぶれない」。「今回は辺野古の新基地建設が大きな争点だった」とも語っているが、辺野古移設や基地問題は沖縄県民の第一の関心ではなかった――。(サムネイルは玉城デニー氏のTwitterより)


10代から30代では上回っていたのだが

沖縄県知事選は現職の玉城デニー氏が2回目の当選を果たした。自民党が推薦する佐喜眞淳氏は終盤に追い上げたものの当選には至らなかった。最終的に9ポイント差の結果となったが、選挙戦序盤は20ポイント近くリードされていたので、選挙期間中に大きく差を詰めた。

私も4日、5日と応援に入った際には、「逆転できる」というムードだったので、最終的にこのような結果となったのは大変悔しい。「応援弁士をどんどん沖縄に入れるなど、フルパワーで応援して欲しい」との声を選挙戦の最中に様々な方から聞いた。「もっと出来たのではないか」というのが支援者の方々の率直な思いだ。

それは投票率にも表れている。投票率は57.92%で、前回と比べ5.32ポイント低くなり、過去2番目の低さとなった。このところの自民党は、大型選挙では投票率が上がらないと勝てない傾向がある。その理由は、現在の自民党の主要支持層は10代から40代となっており、こうした方々が投票所に足を運んでいただくことが自民党系候補の得票となるからである。

しかし今回、沖縄県民の知事選への関心は若い方々を中心に盛り上がりに欠けた。この状況を変えるためには、自民党が党を挙げて応援弁士を入れ、党組織や支援者をフルに活用し投票のお願いをすることであったが、それが出来ていたかについては、先に述べたように、沖縄の方々からすれば大いに不足していたというのが実感だ。

実際に10代から30代では、佐喜眞氏へ投票した方々が玉城氏を上回り、40代でも拮抗していた(NHK出口調査)。この世代の方々にもっと投票所に行っていただけるような戦い方をすべきであったことは、選挙結果からも明らかである。

過去、沖縄県名護市長選などでは、50代以上の投票は革新系が多いのに、40代以下が自民推薦候補に多く投票したことによって、勝利することが出来ている。これは沖縄のみならず全国でも同様なのだが、選挙運動として投票率を上げるための活動が我が党は弱い。この部分を私もしっかりテコ入れしていかなくてはならない。

玉城デニー知事の経済対策は不安しかない

そして、米軍普天間基地の辺野古移設が争点になったかであるが、玉城陣営と「オール沖縄」はこの点を強く訴えていた。しかし、NHKの出口調査では、知事選候補に期待する政策として経済振興が31%と一番に挙げられ、基地問題は23%、教育子育てが16%と続いた。

沖縄入りした時に各地でお話を聞いたり、各候補の街頭活動の様子を見ても辺野古移設についての有権者の反応は限定的で、経済をしっかり回復させて欲しいとの声が強かった。

玉城氏は辺野古移設反対とともに、「佐喜眞氏が知事になると、戦争で戦地に若い人が送られる」という趣旨の動画配信をするなど、事実に反する内容で不安を煽っていたが、辺野古移設や基地問題は沖縄県民の第一の関心ではなかったのである。

県民が最優先と考えている経済対策については、玉城県政がこの先どのように手を打っていくのか私は不安しかない。玉城知事は「沖縄の経済の自立」を訴えるが、自主財源は乏しく、国からの財源に大きく依存する。

根本的な沖縄振興策を打てておらず、これがこの先4年続くとなると沖縄の経済は疲弊してしまう。国内観光客、訪日外国人観光客が回復すれば経済は上向くが、感染症の蔓延など不測の事態に備え根本的な構造改革や強化策が必要だが、そのビジョンは示されていない。

沖縄の方々とともに、4年後に真に沖縄の経済成長や子供の貧困の解決に取り組める候補を早急に選び、それまでの間も力を合わせて取り組んでいきたい。

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