新人のサキマ淳候補が激しく追う展開
沖縄県知事選は9月11日(日)が投開票日だ。選挙戦は最終盤に入った。沖縄の未来のためにも、自民党が推薦する「サキマ淳」候補の勝利が必須だ。
共同通信社の3日、4日の世論調査によれば、現職の玉城デニー候補がリードし、新人のサキマ淳候補が激しく追う展開となっている。世論調査の記事において「激しく追う」という言葉は、6ポイントから8ポイント差の時に使うことが多い。一時は20ポイント近く引き離されていたが、差を急激に詰めている。最終的に逆転し、勝利することができる勢いとなってきた。
私は4日、5日と沖縄県入りし、サキマ淳候補と街頭活動を行うとともに、各地で支援を呼びかけた。沖縄入りにあたっては、台風がまだ近くにあり、
《「サキマ淳」候補と沖縄県の国会議員と連携を取り、必要な災害対応を国の各機関に要請する。こうした時、自民系知事であればより緊密に国と連携が取れる》
と私はSNSで発信した。
そうしたところ、言葉尻を捕らえて攻撃する発信が行われている。
沖縄タイムスの阿部岳記者は、「台風渦中の沖縄に来た和田政宗参院議員(自民)にいたっては、自民系の知事なら災害時に国と緊密に連携できる(非自民系ならできない)と主張した。命を人質に、沖縄の人々を恫喝している」と発信したが、記者ならば思い込みで解釈するのではなく、文章をしっかり読み解くべきだ。
国の災害対応は、国政与党系知事であっても野党系知事であっても当然変わらない。しかし、政権与党は、政務三役を各省庁に送っているし、知事がそうした人達と顔の見える関係となっていれば、直接、携帯電話で連絡を取るなど情報共有の時間もより早い。
正式なルートで国に対応を要請しつつ、あらゆる手を使って迅速な対応を目指すうえで、政権与党系の知事のほうが「より」緊密に連携が取れる可能性が高い。これは、現在の野党系の政権であれば、野党系の知事が「より」緊密な連携を取れる可能性が高いと言えることと同じである。
「玉城知事は無策だ」という怒りの声
一部の政治家も阿部記者と同様の発信をしているが、言葉尻をあげつらうのではなく、批判や攻撃をするのであれば政策などの本質の議論において、事実に基づきすべきであろう。
今回、沖縄各地でお話を聞く中で多かった意見は、「このままでは沖縄の経済は終わってしまう。玉城知事は無策だ」というものである。特に基幹産業である観光関連産業においては、自助努力により事業や雇用の継続を図りつつ再三知事宛に支援を要望してきたが、県による必要な対応は行われず苦境に陥っており、怒りの声を上げている。
沖縄県レンタカー協会の白石武博会長らは8月24日に記者会見を開き、「コロナの感染拡大以来、県は飲食業者へは時短協力金として合計1200億円を支払っているが、同じく行動制限で事業に甚大な影響が出ている観光事業者には、何ら支援がないまま」と指摘。
そして、「これまで再三にわたって県に対して支援を求めてきたが、県からは誠実な対応が得られず、取り残されたまま。現在の沖縄観光の危機はコロナの感染拡大に端を発したものではあるが、状況を悪化させたのは県の不作為によるところが大きい。これまでの対応を踏まえ玉城デニー氏では観光復興、経済の回復は望めないという結論に至った」と訴えた。(8月25日宮古毎日新聞ほか)
沖縄県の観光客数は令和元(2019)年には1000万人を超え、ハワイに匹敵する活況となり沖縄経済を牽引した。しかし、新型コロナ禍で状況は一変した。特に、貸切バスやレンタカー業界の状況は厳しく、レンタカー会社は保有車両を売却するなどでしのいできたが、根本的な支援策はいまだに打たれていない。