八代英輝弁護士の謝罪に、田村智子副委員長「民主主義の勝利だ」
「民主主義の勝利だ」――日本共産党が“凱歌”をあげている。
同党の田村智子副委員長は2021年9月17日の記者会見で、TBSテレビの情報番組「ひるおび」でコメンテーターの八代英輝弁護士が9月10日の放送で「まだ暴力的な革命というのを党の要綱として廃止していない」との共産党批判の発言をTBSと八代氏に猛抗議し謝罪と撤回をさせた「成果」をつぎのように説明している。
「この1週間、わが党が抗議の声をあげ、撤回を求めたのはもちろんだが、日本共産党にとどまらず、共闘する野党からも積極的な発言・発信があり、また市民からも卑劣なデマを垂れ流すことは許されないという抗議の声が湧き起こった。民主主義の勝利であり、日本の民主主義が一歩すすんだと感じている」。
八代氏は9月13日と17日にTBSと二度にわたり謝罪を余儀なくされた。
13日には「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることも合わせて申し上げるべきでした。」と謝罪。これにも共産党は「問題の発言を行った八代氏が、自らの発言が事実無根であったことを一切認めず、筋の通らない弁解をした。これではまったく『謝罪』になっていない」(13日、小池晃書記局長の記者会見)と反発。
八代氏は17日に再度「現在の共産党の綱領にはそのような記載はないと、多くのご批判をいただきました。ご指摘の通り、現在の、共産党の党綱領にはそのような記載は存しません。選挙を間近に控えたデリケートなこの時期に私の発言により、多くの関係者の皆様方に多大なご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げます」と謝罪した。
この2度目の謝罪でようやく志位和夫委員長は「謝罪として受け止める」ことを表明し、「この問題にかかわっては、他の野党のみなさん、多くの知識人・文化人のみなさん、市民のみなさんから、温かいサポートをいただきました。心からの感謝を申し上げます。この問題も契機として、市民と野党の共闘がいっそう前進するよう、力を合わせていきたい」(同日のツイッター)などと述べている。
八代発言から2度目の謝罪にいたる1週間に、共産党だけでなく、立憲民主党も共産党に同調し発言の撤回を求めていた。