このほか、台湾に対する武器輸出、中国との癒着が批判される世界保健機関(WHO)からの脱退、香港での国家安全維持法施行に対する制裁措置、ファーウェイ(華為技術)など中国企業5社の製品を使用する企業と米政府との取引の禁止、中国人留学生の入国制限など、米国の対抗措置は広範囲にわたっている。
両大国の狭間で「現憲法の枠内」を叫んでも生きていけないことが、いつ理解されるのだろう。(2020.07.20 国家基本問題研究所「今週の直言」より転載)
著者略歴
国家基本問題研究所副理事長。1933年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、時事通信社に入社。ハンブルグ特派員、那覇支局長、ワシントン支局長、外信部長などを務める。1992年から杏林大学で教鞭を執る。法学博士。杏林大学名誉教授。専門は国際政治。国家基本問題研究所副理事長。美しい日本の憲法をつくる国民の会共同代表。著書に『戦略家ニクソン』『激流世界を生きて』『憲法改正、最後のチャンスを逃すな!』など多数。