韓国で、元慰安婦の李容洙氏が支援団体の元代表、尹美香氏を寄付金使途不明などで激しく批判したことを契機に、不正会計、寄付金横領疑惑、活動の政治利用などが連日暴露され、ついに検察が本格的捜査に入った。
募金流用など疑惑続出
元慰安婦支援団体「正義記憶連帯」(旧称は挺対協=挺身隊問題対策協議会)の会計報告が収入額と支出額の不一致などずさんだった上、支出先とされているビアホールや葬儀会社は代金を寄付したと証言し、裏金づくりの疑惑も生じた。
また、募金集めに尹氏の個人口座が使われたことや、尹氏の預金が3億ウォン(約2600万円)あり、ローンを組まず現金で2億ウォン(約1700万円)のマンションを買い、1年に1億ウォン(約860万円)程度かかる米国の大学に娘を留学させていることなどから、募金の流用が疑われている。
それだけでなく、尹氏が親北活動家の夫らと一緒に、北朝鮮から亡命した食堂従業員の女性らを北朝鮮へ戻すため説得工作を行っていたことも暴露された。夫らは、北朝鮮の革命歌謡を歌い、北朝鮮の独裁者を称賛する言動をしていたというから驚きだ。
元慰安婦の李氏は、①支援団体がソウルの日本大使館前で行っている水曜集会は憎しみを煽あおり解決につながらない ②先月の韓国総選挙で与党比例代表として当選した尹氏が国会議員になることに反対する―とも訴えた。
しかし、尹氏らの偽善は問題の一部に過ぎない。日韓のマスコミは沈黙しているが、李氏が尹氏批判に踏み切った背景には、慰安婦問題それ自体の虚構性が表面化してきたことがある。