マックス・ウェーバーは支配の正統性を、封建的な関係を根拠とする【伝統的支配 traditional legitimacy】、支配者の資質を根拠とする【カリスマ的支配 charismatic legitimacy】、法を根拠とする【合法的支配 legal-rational legitimacy】という3つの類型に分類しました。
民主主義国家ではこのうち合法的支配が唯一の選択肢となりますが、専制国家のベネズエラでは合法的支配という名の下での専制支配であるカリスマ的支配を強要されてきました。正統性という観点からいえば、今回の作戦の可否は、被統治者であるベネズエラ国民が判断することなのです。
ベネズエラ国民が米国による統治を希望するのであれば、その選択肢もあります。
しかしながら、その場合には米国は民主主義国家ではなくなります。民主主義とは統治者と被統治者が同一でなければなりません。米国がベネズエラを支配すれば、それは米国がベネズエラ国民を支配する【植民地支配 colonial rule】ということになります。
国家が他の国家を支配するこの統治体制を【帝国主義 imperialism】といいます。
“帝国主義の復権”か... アメリカ・ロシア・中国の「力による現状変更」で世界が直面するリスクとは【サンデーモーニング】 | TBS NEWS DIG
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/23944242026年に入って突然耳にするようになった、地球の「西半球」という言葉。ベネズエラを攻撃したトランプ大統領が「西半球はアメリカの縄張りだ」と主張していますが、もう一方、中国とロシアが覇権を強める「東半球…
ちなみに、誤解しやすいのですが、「力による現状変更」自体は帝国主義を意味するものではありません。たとえ専制支配者を力で取り除いたとしても、それによって統治者と被統治者が同一の民主主義社会を構築するのであれば、それは民主主義に他なりません。
またその場合の「力」は、【力ずくの暴力 brute force 】ではなく【強制力 coercion】と呼ぶのが適切です。
不適切(な報道)にもほどがある
なお、『サンデーモーニング』の次の報道は不適切です。

