アナウンサー:1年前に行われたばかりの総裁選ですが、今回はある変化が生じています。
2024年、選択的夫婦別姓制度の早期導入を訴えた小泉氏ですが、賛成の立場は変わらないとしつつも、公約には盛り込まず、優先的な政策課題に位置づけないとして、主張を後退させました。
一方、夫婦別姓に慎重な考えを示していた小林鷹之氏は、議論になりそうなテーマを掲げ、他の候補との違いを強調する動きが、なぜか控えめなのです。
総理の立場での靖国神社参拝については…前回は、参拝を続ける意向を示していた高市早苗氏も、19日の出馬会見では、明言することを避けました。
なぜ、今回の総裁選では前回と比べ、候補者の独自色が見えにくくなっているのでしょうか?
経済・社会保障・エネルギー・安全保障といった政策に対する基本的な姿勢が、国民生活に大きな影響を及ぼす重要な論点であるなか、選択的夫婦別姓や靖国神社参拝といった国民共通の関心事とは言えない論点への賛否をもって「独自性が見えない」などとするのは、総裁選の本来の意義を見誤らせる稚拙な報道です。
このような「木を見て森を見ない」テレビメディアの本質を欠いた報道こそが、日本の政治を停滞させている元凶の一つです。
TBSテレビ政治部・岩田夏弥部長(VTR):去年は、それぞれが尖った政策を主張していたが、そうすると勝ち切れないという中で、少し自分の主張とは別の考えの方たちの話も聞き入れて、今回さらに票を上積みしたい。
あまり極端な政策、尖った政策を言ったとしても、その先の国会のことを考えると、その人がリーダーになったときに野党とうまくやれるんだろうか、という疑問を持たれてしまうところがある。
政治報道のプロであるのならば、そんなどうでもよい政局話を語る前に、日本社会の最大の論点といえる社会保障問題について各候補者がまったく触れていないことについて指摘するのが、本来の使命であると考えます。ネットメディアとの実力の差は歴然としています。
【アゴラ】池田 信夫:小泉進次郎は小泉純一郎になれるか【アゴラ言論プラットフォーム】
https://agora-web.jp/archives/250921061138.html自民党総裁選で本命とみられる小泉進次郎氏の記者会見は中身がなく、評判は「ずっと原稿を読んでいる」とか「カンペのページが見当たらなくて返事に詰まる」とか散々だが、彼が決選投票に残ることは確実だ。もう一人は高市早苗氏か林芳正氏だろうが、林氏は「

