日本国民に不利益を与える再エネ推進
さて、「風をよむ」では、「酷暑の格差 厳しい暑さが浮き彫りにする格差の実態とは」という特集を組みました。
「酷暑の格差」 厳しい暑さが浮き彫りにする格差の実態とは…【風をよむ】サンデーモーニング | TBS NEWS DIG
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1364654連日、各地で体温を超えるような猛烈な暑さが続いています。一方で、この暑さは人々に「格差」という問題をもたらしています。東京43.3度、名古屋44.1度。これは、環境省が公開した「2100年未来の天気予報」。温暖…
膳場貴子氏:8月13日には、東京・目黒区の住宅で、70代と40代の親子とみられる2人が死亡。15日にも多摩市の都営住宅で男女2人の遺体が見つかっていますが、いずれもエアコンを使用していませんでした。冷暖房など、生活に必要なエネルギーを十分まかなえない“エネルギー貧困”について研究を続ける専門家は……
筑波大学・奥島真一郎教授(VTR):弱い立場にいる人が、対応ができないといった、より苦しい立場に追い込まれる。最低限、生活に必要な分のエネルギーサービスを、すべての人が満たせるように、将来世代を含めて、誰一人取り残されないような政策を包摂的な形で進めていく観点が、今後重要になってくる。
膳場貴子氏:酷暑がもたらす被害は、ジェンダーや世代、あるいは貧富の差によって、より深刻さの度合いを増しています。
『サンデーモーニング』は、他人事のように「エネルギー貧困」を報じていますが、この貧困の元凶こそ、原発を停止し、天候の変化によって供給が不安定となる【変動性再生可能エネルギー VRE: Variable Renewable Energy】(いわゆる「再エネ」)を推進する旗振り役を務めてきた『サンデーモーニング』なのです。原発停止による損失については先述した通りです。
以下、再エネ推進がいかに日本国民に不利益を与えてきたかについて説明したいと思います。
まず、国民経済を理不尽に苦しめている政策が、再エネの【固定価格買取制度 FIT=Feed-in Tariff】です。
この制度の財源は、国民が電気料金に加算して支払っている再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)です。
再エネ賦課金の総額は、例えば2022年度には年間2.7兆円、国民1人当たり年間2万円を超える金額を支払いました。3人家族ならなんと6万円超です。再生可能エネルギーの導入が進めばさらに支払額は大きくなります。ちなみに現時点で太陽光発電システムを使用している世帯の割合は10%程度であり、多くの国民には個人的恩恵はありません。