報道圧力はメディアの妄想
<2017年4月30日>
関口宏氏:国際ジャーナリスト団体の国境なき記者団が2017年の報道の自由度に関する調査結果を発表。日本は180カ国中72位、G7のうち最下位でした。調査では2012年安倍政権誕生以降、報道の自由度は下がっていると指摘。特定秘密保護法などについて批判もしています。
青木理氏:特定秘密保護法もありましたし、テレビメディアへの恫喝的な「停波もあり得る」という発言もあって、政権の振る舞いというのが、勿論大きな原因ではあるが、ある意味、僕たちジャーナリストやメディアの通信簿みたいなものなので、非常に恥ずかしいなと。今回韓国は順位を上げた。朴槿恵政権の実態をメディアが中心になって追い詰めた。森友学園の問題で財務省が知らない何も答えないという態度だったら韓国だったらこんなもんじゃ済まないだろうと。僕らが見倣わないといけない。来年の通信簿はもう少し上げなくちゃいけない。
岸井成格氏:メディアがよっぽどしっかりしなければいけない。外国人特派員協会に必ずそういうことを言われる。「日本のメディア、何でこんなことを黙っているの。ここまでやられて」といわれる。安倍内閣ができるまでベストテン前後だった。それが特定秘密からどんどん落ち始めて、おそらく今度、共謀罪が強行採決されると、また来年は下がる。
岸井氏のこの言説はデタラメもいいところです。
ランキングの順位は安倍内閣ができる前に53位まで落ち込み、その主要な原因は、菅直人内閣による原発報道の規制と記者クラブの異常な閉鎖性でした。
またテロ等準備罪が成立しても順位は低下することなく、むしろ上昇しました。当然です。テロ等準備罪は報道の自由とは無関係であるからです。報道の自由度ランキング8年連続トップのノルウェーをはじめとしてTOC条約に署名している約150カ国には既にそれなりの規制が存在しています。
安倍氏が報道圧力を加えたというのは、基本的にマスメディアが造った妄想です。安倍氏はむしろマスメディアにいくら理不尽に叩かれても怒りを返すようなことはありませんでした。もう遅いとは思いますが、安倍氏を理不尽に叩いたマスメディアは安倍氏に心から謝罪すべきであると考えます。
なお、『サンデーモーニング』は、立憲民主党・小西洋之議員によるNHKとフジテレビに対する過激な報道圧力の事実を報じることなく完全にスルーしました。
参院憲法審査会で野党筆頭幹事を務めていた立憲民主党の小西洋之参院議員が記者団に、衆院憲法審査会を念頭に「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」…
また、経済的利益を示唆して報道圧力をかけていたジャニー喜多川氏が他界した時には丁重に追悼特集を放映しました。このような仰天の偏向報道番組に「報道の自由」など語る資格はありません!