【今週のサンモニ】地球温暖化防止のためにテレビを消そう|藤原かずえ

【今週のサンモニ】地球温暖化防止のためにテレビを消そう|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


みたらし加奈氏:2017年に米国と英国で「あなたは何を着ていたの」という展覧会とファッションショーが行われた。性被害に遭った方々が被害に遭ったその時に来ていた服を展示する、またはファッションショーとしてモデルが着て歩くというもので、それを見るとわかるが、被害に遭った時にどんな服を着ていたかは全く関係なくて、露出があったとしてもなかったとしても服装が性加害の原因ではない。

DJ SODA氏が「どんな服を着ていたとしても性暴力は正当化できない」と主張したのは紛れもない正論です。しかしながら「どんな服を着ていたとしても性加害の原因ではない」というのは真偽不明です。

服装と性暴力の関係については、現在のところ科学的解明が不十分であり(下記リンク先論文を参照)、非専門家が開催した単なるイヴェントの感想を根拠にして、リスクが存在する因果関係を否定するなど、あまりにも乱暴な主張であると言えます。

Dress and sex: a review of empirical research involving human participants and published in refereed journals - Fashion and Textiles

https://fashionandtextiles.springeropen.com/articles/10.1186/s40691-017-0101-5

Our research purpose was to assess research addressing relationships between dress and sex. Our review was focused on a 25 years span (i.e., 1990–2015) and on empirical research utilizing human participants published in refereed journals. Three main areas of research emerged: (1) dress used as cue to sexual information, (2) dress and sexual violence, and (3) dress, sex, and objectification. Our analyses revealed parents do invest their young children with sex-typed dress however sometimes children demand to wear such dress. Some women intentionally use dress to communicate sexual information but inferences about women who wear sexy dress can be misinterpreted and are sometimes negative. Observers link wearing sexy dress to violence including sexual coercion, sexual harassment, sexual assault, and unwelcome groping, touching, and grabbing. Certain items of sexy dress that reveal the body have been linked to self-objectification. The fit of the items may also contribute to the body revealing nature of clothing styles that elicit self-objectification. The use of sexual images of women and children has increased over time and viewing such images is also linked to self- and other-objectification. Suggestions are provided for future research.

人間は特殊な心理状態下では何をしでかすかわからないというのは、むしろ一般的な社会認識であり、多くの人がリスク回避の教訓としています。

関連する投稿


【今週のサンモニ】高橋純子氏の的外れなナベツネ批判|藤原かずえ

【今週のサンモニ】高橋純子氏の的外れなナベツネ批判|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】重篤な原子力アレルギー|藤原かずえ

【今週のサンモニ】重篤な原子力アレルギー|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】改めて、五年前のコロナ報道はひどすぎた|藤原かずえ

【今週のサンモニ】改めて、五年前のコロナ報道はひどすぎた|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】兵庫県知事選はメディア環境の大きな転換点か|藤原かずえ

【今週のサンモニ】兵庫県知事選はメディア環境の大きな転換点か|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】オールドメディアの象徴的存在|藤原かずえ

【今週のサンモニ】オールドメディアの象徴的存在|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


最新の投稿


『こんなにひどい自衛隊生活』、誕生のきっかけとなった「少佐」との出会い|小笠原理恵

『こんなにひどい自衛隊生活』、誕生のきっかけとなった「少佐」との出会い|小笠原理恵

「なぜ、自衛隊の待遇改善問題に取り組み始めたのでしょうか」。時々、人から聞かれる。「1999年3月に発生した能登半島沖不審船事件に携わった、幹部自衛官とSNSを通じて友人になったからです」と私は答えている。彼のことを私たち、「自衛官守る会」の会員は「少佐」と呼んでいる――。(「まえがき」より)


日本人宇宙飛行士、月に行く|和田政宗

日本人宇宙飛行士、月に行く|和田政宗

今年の政治における最大のニュースは、10月の衆院選での与党過半数割れであると思う。自民党にとって厳しい結果であるばかりか、これによる日本の政治の先行きへの不安や、日本の昨年の名目GDPが世界第4位に落ちたことから、経済面においても日本の将来に悲観的な観測をお持ちの方がいらっしゃると思う。「先行きは暗い」とおっしゃる方も多くいる。一方で、今年決定したことの中では、将来の日本にとても希望が持てるものが含まれている――。


【今週のサンモニ】高橋純子氏の的外れなナベツネ批判|藤原かずえ

【今週のサンモニ】高橋純子氏の的外れなナベツネ批判|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【シリーズ国民健康保険料①】とにかく誰もが困っている「国民健康保険料」|笹井恵里子

【シリーズ国民健康保険料①】とにかく誰もが困っている「国民健康保険料」|笹井恵里子

突然、月8万円に……払いたくても払えない健康保険料の実態の一部を、ジャーナリスト・笹井恵里子さんの新著『国民健康保険料が高すぎる!』(中公新書ラクレ)より、三回に分けて紹介。


【シリーズ国民健康保険料②】あまりに重すぎる負担…容赦のない差し押さえも|笹井恵里子

【シリーズ国民健康保険料②】あまりに重すぎる負担…容赦のない差し押さえも|笹井恵里子

税金の滞納が続いた場合、役所が徴収のために財産を差し押さえる場合がある。だが近年、悪質な差し押さえ行為が相次いでいるという(笹井恵里子『国民健康保険料が高すぎる!』(中公新書ラクレ)より)。