防衛費「対GDP比2%」は世界標準であり最低ライン!|和田政宗 

防衛費「対GDP比2%」は世界標準であり最低ライン!|和田政宗 

約5.6兆円という過去最大の要求額となったが、これから予算額を追加で決めていく「事項要求」で、どれだけ上積みできるかがカギとなる。「対GDP比2%」にこだわるのではなく、必要ならば、2%を越えて我が国を守るための十分な予算を確保すべきだ。(サムネイルは防衛省HPより)


平和を叫ぶだけで平和は守れない

さらに、来年度予算では、電磁波領域における能力強化にも力が入れられる。この1週間、台湾領土に中国の「民間」とされるドローンが飛来しているが、中国は軍の偵察・攻撃型無人機の活動を活発化させており、8月30日には沖縄本島と宮古島の間を通過して太平洋に入ったうえ、先島諸島周辺を飛行した。

我が国を侵略する際には、こうした無人攻撃機も使われることが確定的だ。これらを無力化し墜落させるためには高出力マイクロ波が有効であるが、来年度はマイクロ波照射装置の開発も強化されることとなっている。また、飛来するミサイルを迎撃する高出力レーザーの研究も推進される。

イージス・システム搭載艦の迎撃能力強化、PAC-3といった迎撃ミサイルの配備といった総合ミサイル防空能力の強化も重要であり、「事項要求」の主要な柱となっている。

今回の概算要求では、「我が国への侵攻そのものを抑止するため、スタンド・オフ防衛能力や総合ミサイル防空能力を強化」が第一に掲げられ、初めて「抑止」を最上位で重視するという内容になっている。

防衛費を増額すると、「戦争をする国になる」と一部の人たちが言うが、「抑止」が第一に掲げられており、我が国の平和を守るために防衛費を増額していくという明確な意志が示されている。台湾危機、隣国ロシアのウクライナ侵略など、「あり得ない」と思っていたことが世界で引き起こされている。平和を叫ぶだけで平和は守れない。

どんな時も我が国を守ることが出来る防衛能力と抑止力を持つことが我が国の平和を守ることにつながる。この観点を広く国民にも伝え、必要な防衛費を計上していくことが重要だ。防衛力強化の必要性は、世論調査の結果を見ても国民は強く認識している。どんな時も国民が安心して暮らせる日本国としていかなくてはならない。

月刊『Hanada』2022年10月号

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