私たちが真実と向き合うときが来た。私が知っている中国研究者と現代中国の現実を認識している人のほぼ全員、そして中国での取材経験が豊富なジャーナリストの多くが、中国政府と距離を置くようになった。中国から目を背けて鼻をつまんでいる人さえ大勢いる。私には、彼らの気持ちや考えを勝手に代弁するつもりなどさらさらない。だが目を開こうではないか。知っているのに沈黙を保つことは、ある意味で共犯者になることではないだろうか?
この呼びかけは、もちろん日本にも向けられている。
本書でこれでもかと指摘される「捕食者・中国の真実」から目を背けてはならない。
ライター・編集者。1980年埼玉県生まれ。月刊『WiLL』、月刊『Hanada』編集部を経てフリー。雑誌、ウェブでインタビュー記事などの取材・執筆のほか、書籍の編集・構成などを手掛ける。