【作家の値うち】平野啓一郎『マチネの終わりに』(2016)

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文藝評論家の小川榮太郎氏が現役作家100人の主要505作品を、100点満点で採点した『作家の値うち』が作品評を特別公開! 今回はリベラル言論人としても舌鋒鋭い(?)芥川賞作家、平野啓一郎氏の、50万部を突破し映画化もされたベストセラー小説!


48点 真面目に作品に付き合う気持が萎える

マチネの終わりに

クラシックギタリストと国際ジャーナリストの恋だが、二人に魅力がなく、芸術を巡るペダンティック な会話も平凡。それでも二人の心理の綾や襞を通じて物語が紡がれると思いきや、中盤での筋のとんでん返しが極端に強引で、後半、真面目に作品に付き合う気持が萎える。

作家の値うち 令和の超ブックガイド

小川榮太郎 | Hanadaプラス

https://hanada-plus.jp/articles/208

文藝評論家、社団法人日本平和学研究所理事長。昭和42(1967)年生まれ。大阪大学文学部卒業、埼玉大学大学院修了。第18回正論新風賞を受賞。主な著書に『約束の日―安倍晋三試論』(幻冬舎)、『徹底検証「森友・加計事件」――朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)など。最新刊は『「保守主義者」宣言 』(扶桑社 )。

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その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!