【わが政権構想】日本経済強靭化計画|高市早苗

【わが政権構想】日本経済強靭化計画|高市早苗

「安倍さんに『出馬してください!』と何十回お願いしても『100%ない』とおっしゃるので、7月下旬、もうこれが最後との思いで、もう一度お願いしました。そこできっぱり断られたので、『そんなんやったら、私、出たるからな』と安倍さんに言うたんです。止められもせず、勧められもしませんでしたが。勉強会を何度も重ねて、一緒に政策作りにも励んできました。『書き溜めてきた政策はどうすればいいんですか』と安倍さんに尋ねたら、『高市さんが発表すればいいじゃない』と(笑)」(月刊『Hanada』2021年10月号より)。独占無料公開! 高市早苗議員が日本を強くする「経済強靭化計画」のすべてを語った!


育児や介護をしながら働く人たちをサポート

2014年5月、政調会長定例記者会見

育児や介護や看病をしながら働く方が多い中、「ベビーシッターや家事支援サービスの利用促進策」として、利用代金の一部を税額控除することを提案します。

実は、自民党政調会長在任中に、「ベビーシッター等減税」を内閣への提言書に盛り込んだことがありました。

ところが、「ベビーシッターや家事支援サービスを利用できる人は高額所得者が多く、金持ち優遇批判を受ける」「そもそもベビーシッターや家事支援業には国家資格がなく、税制優遇の対象としにくい」などの指摘を受け、同年の厚生労働省の税制要望事項にはなりませんでした。

その代わり、内閣府が「企業主導型ベビーシッター利用者支援事業」を開始し、企業が「公益社団法人 全国保育サービス協会」に申し込めば、2,200円の割引券(月、一家族24枚上限)が受け取れる施策ができた(対象児童1人につき1日2枚使用可能)。しかし、割引券等取扱事業者以外のベビーシッターには利用できず、そもそも本事業をご存知ではない事業者や従業者が多いのではないかと感じています。

現在は国家資格がありませんが、ベビーシッターについては「公益社団法人 全国保育サービス協会」が独自資格を付与しているし、家事支援サービスについては「公益社団法人 日本看護家政紹介事業協会」による家政士社内検定がある。

厚生労働省が所管する『職業能力開発促進法』に基づく『省令』の改正を行い、前記の2団体が有するノウハウを活用しながら「国家資格」にした上で、利用者が直接、税額控除を受けられる方法に変更したほうが、使い勝手が良い。

育児、介護、看病をしながら働く方々をサポートする環境作りも、大切な「成長投資」だと考えてます。

「災害損失控除」の創設を

これは税理士の先生方からのご指摘で気付いた課題です。

個人が災害により被害を受けた場合、現行の「雑損控除制度」では、課税所得の計算上、災害による損失と盗難・横領による損失を同じ取扱いにしている。

しかし、災害による損失は、盗難・横領による損失よりも多額になることが多い。保険金で損額が全額カバーされるわけでもない。その場合の救済策として、雑損控除から自然災害による損失を独立させて「災害損失控除」を創設するべきだというお話でした。

災害による担税力の喪失を最大限に勘案する観点から、先ず災害の有無に関わらず適用される他の所得控除を適用し、最後に「災害損失控除」を適用する順番とする。

激甚災害によって被害を受けた場合、生活基盤の再建には長期間を要する。よって、当年分の所得金額から災害損失と純損失を控除し切れない場合の繰越控除期間は、現在の3年よりも延長し、東日本大震災時に認められた5年にする。

自然災害が多発する昨今、多くの方々が望んでおられる税制改革案だと納得しました。

関連する投稿


石破新総裁がなぜ党員票で強かったのか|和田政宗

石破新総裁がなぜ党員票で強かったのか|和田政宗

9月27日、自民党新総裁に石破茂元幹事長が選出された。決選投票で高市早苗氏はなぜ逆転されたのか。小泉進次郎氏はなぜ党員票で「惨敗」したのか。石破新総裁〝誕生〟の舞台裏から、今後の展望までを記す。


新総理総裁が直ちにすべきこと|島田洋一

新総理総裁が直ちにすべきこと|島田洋一

とるべき財政政策とエネルギー政策を、アメリカの動きを参照しつつ検討する。自民党総裁候補者たちは「世界の潮流」を本当に理解しているのだろうか?


青山繁晴さんの推薦人確保、あと「もう一息」だった|和田政宗

青山繁晴さんの推薦人確保、あと「もう一息」だった|和田政宗

8月23日、青山繁晴さんは総裁選に向けた記者会見を行った。最初に立候補を表明した小林鷹之さんに次ぐ2番目の表明だったが、想定外のことが起きた。NHKなど主要メディアのいくつかが、立候補表明者として青山さんを扱わなかったのである――。(サムネイルは「青山繁晴チャンネル・ぼくらの国会」より)


たちまち5刷!『マンガ安倍晋三物語』制作秘話|TEAM ABE(チーム安倍)

たちまち5刷!『マンガ安倍晋三物語』制作秘話|TEAM ABE(チーム安倍)

昭恵夫人が「号泣しました。生涯最高の一冊です」と大絶賛。全国から感動、感涙の声が続々。安倍晋三総理の67年の生涯を描いた『マンガ安倍晋三物語』の制作秘話を未公開イラストと共に初公開!


習近平「チベット抹殺政策」と失望!岸田総理|石井陽子

習近平「チベット抹殺政策」と失望!岸田総理|石井陽子

すぐ隣の国でこれほどの非道が今もなお行なわれているのに、なぜ日本のメディアは全く報じず、政府・外務省も沈黙を貫くのか。公約を簡単に反故にした岸田総理に問う!


最新の投稿


【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。