秋篠宮殿下ご夫妻、眞子様への進言|八幡和郎

秋篠宮殿下ご夫妻、眞子様への進言|八幡和郎

突如、眞子様、小室圭氏年内ご結婚の情報が。小室圭氏問題をいち早く批評してきた筆者。月刊『Hanada』2021年9月号の寄稿に、新たな序文を加え、再録!


私は皇室にとっても眞子様にとっても、この結婚が好ましくない結果となることを危惧し賛成できないが、眞子様が「どうしても」とおっしゃるなら、日本国憲法の婚姻の自由の趣旨に鑑みて最後は仕方ないことだと思う。そこで、「私ならこう考える」という策を、僭越ながら提案させていただく。
 
国民の理解も得られないまま、見切り発車で結婚というなら「納采の儀」などは行わず、一億数千万円の一時金も受け取らせないようにしたほうがいい。
 
自発的に受け取らないとか減額するとかいうと、「制度が危うくなる」という人がいるが逆であろう。そこから結婚相手の借金を返済したり、生活力のない相手との生活費に使えば、品位を保つためという一時金の趣旨に反するので制度を危うくする。

また、後日、本当に眞子様が困られたとき、何らかの配慮をするためにも一時金を受けとって使い果たしてしまうようなことは絶対に避けるべきである。逆に、受け取られるとすると短期間で使ってしまわない歯止めが必要だ。
 
一時金は、セキュリティ確保のための費用の前払いだという人もいるが、この二人が結婚したら必要な警備はこんな額では無理だ。いまもそうだが、小室佳代さんも含めて警察でするしかないので理由にならない。
 
そして、そういう結婚を強行するなら、眞子さまも、小室さんも(もちろん母親も)、皇室関係の行事への参加を排除し、両殿下が眞子様と会われるにしても、(少なくとも当面は)御所でなくホテルやレストランなどだけで会われればいいと思う。
 
一方、国民の理解が得られるまでは結婚しないということであれば、小室氏は次のように行動することが必要だと小室氏に助言されたらよい。

①母親である佳代さんの元婚約者に対しては、法的に返還義務がなくとも、圭氏自身もお世話になったことを感謝するなど礼儀正しい対応をし、解決金の支払いなどについて誠意を持って話し合うべきだ。

②報道されている他の多くの疑念についても説明し、適切に処理することを求める。そのなかで、小室さんが米留学の奨学金を「内親王の婚約者」ということを願書に書くなど利用して獲得したとすれば皇室を利用したことになり、返却すべきだ。
 

三人連続自殺の説明を

結婚するには生活基盤の確立が必要だが、二つの選択肢を示されるべきである。

①小室さんが米国の弁護士資格を取っただけではさほどの収入を安定的に得るのは困難で、米国で弁護士として実績を相当に積むとか、日本の弁護士資格もあわせて取るとかしなければならないが、それには数年間かかるとみられ、基盤が確立する前の結婚は不適切である。眞子様の二十九歳という年齢は、現代において、数年間、待ってもおかしくないものでもあり、近いうちの結婚はあり得ないと殿下は仰るべきだ。

②もう一つの選択は、現在の小室さんの身の丈にあった仕事に就くことである。黒田清子さんの夫のように堅実な就職をしたのち、さらに、その収入の範囲で慎ましやかな生活を送ることを約束させるべきである。
 
小室さん母子がこれまで不規則な収入を得たり借金を繰り返しているのは収入に見合わない生活や学業をしているのが原因だから、これが不可欠だ。
 
こうしたことを実行しても、国民の理解を得られるかどうかは分からないが、ほかに道があるとは思えないとおっしゃるべきだ。
 
そして、殿下ご夫妻にお勧めしたいのは、法律家として有能なだけでなく、世知に長けた弁護士を雇われることである。ご夫妻が的確なアドバイスを受けられるだけでなく、一連の問題や疑念について徹底的に調査し、小室さん母子とも話し合い、眞子様の気持ちをほぐしてもらうにも有効であろう。
 
こみいった問題を解決するためには、宮内庁の役人とかジャーナリスト、友人ではなく、民事についての交渉のプロが必要である。皇室には宮内庁参与として寺田逸郎元最高裁長官がいて弁護士などに相談しているのだろうが、生々しい案件を扱うのに向いているとは思えない。

「報道されている他の多くの疑念も真実を明らかにし、適切に処理しなければならない」とは、佳代さんの元婚約者への「借金」だけでなく、国立音楽大学附属小学校の奨学金未返済疑惑、遺族年金の不正取得疑惑、本人のいじめ疑惑、父親と祖父母の連続自殺の経緯とその過程での元暴力団関係者の介入要請などを含む。
 
3人連続自殺は、普通に考えて、事件性がなくてもよほどのことがあったのではないかと誰しもが思うし、縁組みするときに疑念を持たれたままではすまないもので、小室家側から積極的に説明したほうがいい事柄である。
 
もちろん、これら疑惑のすべてが事実無根と判明しなければダメだということではない。人生のうちで過ちはあり、その悪質さが許される範囲のものか、必要があれば返済したり、謝罪したりして国民の理解が得られることもある。
 
逆に、眞子様と小室氏が話し合って、この結婚は無理だという結論に達せられたら、小室氏の名誉回復や、これからの人生設計の相談と無理のない範囲の支援を両殿下はされたほうがよいと思う。

皇位継承問題への影響

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