日本では報道されない世界を驚愕させた首相電撃辞任の裏側、アジア最後の巨人・マハティール独占インタビュー|末永恵

日本では報道されない世界を驚愕させた首相電撃辞任の裏側、アジア最後の巨人・マハティール独占インタビュー|末永恵

95歳、アジア最後の巨人・マハティール前首相への完全独占インタビューが実現。首相電撃辞任の裏側に隠されたかつてない政治闘争。政変の背後には首謀者と王族との結託までもが見え隠れする。日本では報道されないマレーシア政界の知られざる暗闘を現地在住ジャーナリストの末永恵氏が緊急レポート。


政府を相手取って訴訟を起こす

末永 政権交代時にインタビューさせていただいた際、「アンワル以外で国の指導者になれるあなたの後継者は誰か」と聞きました。あなたは「アズミン氏か、息子さんの三男のムクリズ氏」と言われました。今でもアズミン氏が理想の後継者と思われますか。

マハティール 残念ながら、造反という過ちを犯したので、将来の指導者、後継者としては失格です。

末永 では、誰が理想の後継者、指導者になりえますか。

マハティール それは、国会の過半数の議員の信任で決定します。どなたになろうと、私は賛成します。

末永 あなたは、8月に新党「プジュアン」を立ち上げましたが、いまだに政府の正式な政党承認登録が許可されていません。2016年2月に与党政権に対抗し、統一マレー国民組織を去られ、同年8月にマレーシア統一プリブミ党を立ち上げたときも、政府が承認を拒みました。どう対処されますか。

マハティール 政府は、政治力を悪用し、政府に盾突く政党の承認を行わないよう動いています。こういうことは、あってはならないことです。私の党には何も問題はありません。今後、政府を相手取って、訴訟を起こす予定です。政府に反対する野党勢力が削がれないよう、政府の方針を正していかなければなりません。

※補足
筆者による新党「プジュアン」の政府承認登録に関する質問の2日後の12月10日、マハティールの政党「プジュアン」は政府(マレーシアの政党登録局=RoS)を相手取って、同党に対する登録遅延は憲法違反で、早期承認を求める訴えを高裁に起こした。

※この他、マハティール前首相が、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパといった国際情勢をはじめ、欧米メディアの異常、自身の再々登板への想いまで赤裸々に語った完全独占インタビューの続きは月刊『Hanada』2021年2月号に掲載↓

月刊『Hanada』2021年2月初春特大号

著者略歴

関連する投稿


枝野幸男クン、あんたアホや|九段靖之介

枝野幸男クン、あんたアホや|九段靖之介

衆議院選挙で立憲民主党と日本共産党とが選挙協力をし、立憲が仮に、万が一、あり得ないだろうが、衆院選で政権を取ったら、共産党は「限定的な閣外からの協力」を行うことで合意。いまや「立憲共産党」とも言われているが、この合意から想起するのは、ソ連共産党の権力構図だった――。


菅総理のコロナ対応は「先手、先手」だ|下村博文(自民党政調会長)

菅総理のコロナ対応は「先手、先手」だ|下村博文(自民党政調会長)

菅総理はコロナ対応と経済とのバランスを考えたギリギリの判断を行っている。野党もメディアも無責任すぎる!自民党政調会長が「コロナ対応後手、後手」批判に全て答える。(聞き手:政治評論家・田村重信)


北京五輪の開催地変更を求めよ|櫻井よしこ

北京五輪の開催地変更を求めよ|櫻井よしこ

今こそ問うべきだ。世界を大中華主義で染めたいのか。人権弾圧を続けて民主主義を息絶えさせたいのか。国際法を中華の法の支配に替え、世界秩序を大転換したいのか、と。


“ネット財閥”が民主主義を殺す|久保弾(ジャーナリスト)

“ネット財閥”が民主主義を殺す|久保弾(ジャーナリスト)

現代の公共広場(アゴラ)たるネット空間。 自由に議論できたはずのアゴラが、ネット財閥によって危機にひんしている。 トランプのアカウント停止を支持する自称リベラル派エリートたちの欺瞞を暴く!


菅政権“歴史的”支持率急落の意味|門田隆将

菅政権“歴史的”支持率急落の意味|門田隆将

菅政権の支持率が下がり続けている。報道各社の1月の世論調査で菅政権を支持しない「不支持率」が支持率を相次いで上回った。 その要因はいったいどこにあるのか――。 菅政権が進める“入国フリー政策”の闇を徹底批判!


最新の投稿


【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

【今週のサンモニ】反原発メディアが権力の暴走を後押しする|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

【読書亡羊】「時代の割を食った世代」の実像とは  近藤絢子『就職氷河期世代』(中公新書)

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!


【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

【今週のサンモニ】臆面もなく反トランプ報道を展開|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

トランプ再登板、政府与党がやるべきこと|和田政宗

米国大統領選はトランプ氏が圧勝した。米国民は実行力があるのはトランプ氏だと軍配を上げたのである。では、トランプ氏の当選で、我が国はどのような影響を受け、どのような対応を取るべきなのか。


【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

【今週のサンモニ】『サンモニ』は最も化石賞に相応しい|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。