膳場貴子氏:崇高な理念ですとか、由緒正しい大舞台と私なんかは思っていたのですが、いつの間にか本来あるべき姿からすっかりかけ離れてしまっている。
谷口真由美氏:背景には多分、お金というのが露骨に出てきていると思います。お金と「スポーツに政治を持ち込むな」とよく言われますけど、今の米国の力こそ正義というのが、スポーツに完全に持ち込まれている例だと思うんですね。それで言うと米国が、開催国たる資格があるかを問わなければいけない。なぜならばスポーツは誰のため、何のためにあるかというと、社会の共有財産なり公共財なんですね。
それが、全ての人が愉しめない状況があるということ自体が、そもそもスポーツの持つ価値を物凄く下げてしまっているということになるので、メガイヴェントであるワールドカップとか五輪というのは、戦争の当事国が開催地になったら、こういうこと起こるんだなということがわかるじゃないですか。
やっぱり平和というものを希求するのは、平和でないとスポーツできないからなんですね。そこが凄く大事だと思います。それなのにFIFAの会長が平和賞を新しく創設しているんですよ。わざわざ創ってわざわざトランプ氏にあげるということまでしているということの考え物だなというので、スポーツに政治を持ち込んでいるということです。
ロバート・キャンベル氏:公共財であるスポーツがお金のためにだけということは、凄く見える気がするんですね。
浜田敬子氏:大きなスポーツの大会って、元々政治的に利用されたり、その影響はこれまでも受けてきた。でも今回ほど露骨なものはないな。格差と戦争と分断を象徴した大会だなと思っています。
膳場貴子氏:大きな問題を問いかけてくる大会になっています。
これらのコメントを聞く限り、FIFAは金儲け主義でスポーツに政治を持ち込んでいる極悪団体であるかのように思えます。本当にそうなのでしょうか。
ワールドカップの収益の行き場所
過去にFIFAに汚職スキャンダルがあったのは確かです。また、FIFAの最高幹部はFIFAの売り上げの1%を超える収入を得ています。
FIFAの巨額収入 2554億円の売り上げで、32億円は最高幹部の報酬に
https://www.huffingtonpost.jp/2015/06/01/fifa-profits-high-non-profit-organisation_n_7482402.html不正行為と汚職疑惑で複数の幹部が逮捕され揺れる国際サッカー連盟(FIFA)。テレビ放映権と国際スポンサーシップなどから巨額の収入を得ているFIFAが「利益を目的としない非営利団体」と名乗っていることをご存知だろうか。

