「ヒトではなくコトに向かえ」
浜田敬子氏:今回もう一つ問題だと思ったのは、災害を政治利用している点だ。トランプ次期大統領は、民主党側の政治家であるカリフォルニア州知事やロサンジェルス市長を無能だと言っている。さらには連邦予算を割かないと。支援しないということを示唆している。
災害の政治利用というのは非常に悪質だ。災害対策の脆弱化に繋がっていく。例えば、今後、共和党系の州知事がいるところで災害が起きれば支援に入るけれどもそうでない所では支援をしないということを危惧している。
トランプ氏は、山火事を食い止められなかったことの原因として、行政が「温暖化対策などで予算を無駄遣いしているため、災害対応を担う連邦緊急事態管理局(FEMA)の予算がなくなっている」ことを挙げて、行政を「無能」と非難しているわけであって、それ自体は災害の政治利用ではありません。
また、共和党の州知事には支援するが、民主党の州知事には支援しないというのは、浜田氏の妄想に他なりません(笑)
トランプ氏また知事批判 山火事で「ロス全滅!」 | 共同通信
https://nordot.app/1250210088041628071?c=302675738515047521【ワシントン共同】米共和党のトランプ次期大統領は9日、カリフォルニア州ロサンゼルスや周辺で発生した山...
竹下隆一郎氏:完全に政治利用されている。州知事が環境問題に熱心だったから火災が拡がっているということを、州知事が否定しているが、トランプ氏は言っている。人のせいにしている。
ビジネス界では、「ヒトではなくコトに向かえ」という言葉がある。何か問題が起きた時に「誰々がいけない」とか「何々部署の何々さんが悪い」ではなく人ではなく「コト」、つまり構造を考えなさいということがあるが、その逆をやっている。
構造ではなく「ヒト」に向かって人を批判している。この段階で「ヒト」を批判している時間はなくて、気候変動が原因ではないかと考えたり、保険金の支払いをどうするのかとか、保険に入っていない人が家を再建するにはどうしたらよいかという構造的な問題を考えなければいけないのに「ヒト」の応酬になってしまっている。