この松原氏の発言は、自民党の議員・党員を一般の人々とは異なる存在と断定する恐ろしい差別発言です。すなわち松原氏は、思想・信条を根拠に人間を差別しているのであって、これは、自民党に票を入れ続ける日本人を「劣等民族」と見下した青木理氏の発言と同じ考え方によるものです。
日本の自称リベラルは【多様性】を主張しますが、実は彼らほど、自分と異なる思想・信条の自由を認めない【画一性】に溢れる存在はいません。彼らは全体主義の極致であり、いわゆる【限界系】なのです。
限界系とは、個人対して精神的自由を一切与えずに画一的な考え方を強制する極端なイデオロギーであり、一種のカルト宗教です。下図のチャートの上辺がそれに該当します。
限界系には右も左もありません。トップが唱える教義にひたすら従い、自分の考えと違う人々を見下し、「クズ」「カス」などと侮蔑して排除します。
彼らにとって彼ら以外の存在は【劣等民族 Untermensch/underman/subhuman】なのです。青木理氏の「劣等民族」発言には以上のようなメカニズムの寄与が考えられます。これについては別の機会にあらためて詳しく論じたいと思います。
なお、この日の『サンデーモーニング』に出演しなかった青木氏が、今後番組に復帰する確率はかなり低いと考えられます。彼が得意とする言葉尻を捕えたスケープゴートに対する人格攻撃はダブルスタンダードとなるためもう二度と行うことができないはずです。なにより「劣等民族」以上の不適切な言葉は見当たりません。
個人ブログ「マスメディア報道のメソドロジー」にて、論理学や心理学の定義に基づいた、メディアの報道・政治家の議論における論理的誤謬などの問題点を指摘。「ひるおび」「報道ステーション」「NEWS23」「サンデーモーニング」などの具体的な放送内容や議員の答弁、記者の発言などを例示しての論理的な分析が話題を呼んでいる。記事の一部を言論プラットフォーム「アゴラ」にも転載中。