【今週のサンモニ】加藤登紀子が暴いた「サンモニ」のダブスタと不寛容|藤原かずえ

【今週のサンモニ】加藤登紀子が暴いた「サンモニ」のダブスタと不寛容|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


大前提として、東京都知事選は都政に関わる政策を競う場であり、自民党の政治資金不記載事件とは無関係です。「自民党が公認する候補には懲罰的に投票しない」というのならまだしも、「自民党が支援する候補には懲罰的に投票をしない」という意志決定は非論理的です。

候補者にとって、「公認」は自らの意思に基づき能動的に受け入れるものですが、「支援」は自らの意思に関わりなく受動的に与えられるものであるからです。

小池氏は自民党に対して能動的に支援を要請していません。受動的な支援の表明に「心強い」と感想を述べただけです。日本共産党に対して能動的に支援を要請した蓮舫氏とは異なります。

いずれにしても、有権者が自民党支援の有無を小池氏への投票行動と関連付けることを助長するような『サンデーモーニング』の報道は公正ではありません。

なお、戦略型フレームで都知事選をとらえた場合に、むしろマスメディアが検証する必要があるのは、公職選挙法違反が指摘されている蓮舫氏の事前運動の可否です。自民党が小池氏を支援しようがしまいが、法律上も道義上も全く問題ありませんが、告示前に白昼堂々と特定の選挙の特定の候補に投票を呼び掛けた演説やビラの配布は、法律上も道義上も問題がある行為です。

加藤登紀子氏が初出演

さて、この日の『サンデーモーニング』では、全共闘時代からの正真正銘の左翼であり、いまや日本の左翼界のラスボス的存在ともいえる加藤登紀子氏が番組初出演しました。

ただでさえ、左翼一辺倒の偏ったキャスティングが問題視されているにもかかわらず、さらに凄い存在を連れて来ちゃうところが、『サンデーモーニング』の多様性のカケラもないところです(笑)

膳場貴子氏:加藤登紀子さんに初めてお越しいただきました。東京都知事選など政治の動き、どのようにご覧になっていますか。

加藤登紀子氏:裏金問題ってとってもわかりにくくて、都知事選でそれが絡んでくるというのが(笑)、そこに自民党が起死回生を狙っているというのは、ちょっと捻じれてるなって感じがして、まぁ折角ハッキリとモノを言う女子二人が登場しているので、ぜひ都政についてきちっと議論して、新しい課題をどんどん「見える化」して欲しいと思いますし、魅力のある選挙にして欲しいと。投票率が上がるくらいの「素敵な」っていうとおかしいか(大笑)、でも素敵な都知事選であってくれるように願ってますけどね(笑)

このテーマに対して、加藤登紀子氏から飛び出したコメントは、残念なくらい当たり障りのないものでした(笑)。

ところが、次のテーマに対しては、当たり障りのある興味深いコメントを長々と話したのです。

関連する投稿


TBS報道特集の「差別報道」|藤原かずえ【2025年10月号】

TBS報道特集の「差別報道」|藤原かずえ【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『TBS報道特集の「差別報道」|藤原かずえ【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【今週のサンモニ】「再エネ教」の信者の集会|藤原かずえ

【今週のサンモニ】「再エネ教」の信者の集会|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】「再エネありき」「反原発ありき」の時代は終わった|藤原かずえ

【今週のサンモニ】「再エネありき」「反原発ありき」の時代は終わった|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】意味不明コメント連発のみたらし加奈氏|藤原かずえ

【今週のサンモニ】意味不明コメント連発のみたらし加奈氏|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


【今週のサンモニ】戦後80年談話は意義も必要もない|藤原かずえ

【今週のサンモニ】戦後80年談話は意義も必要もない|藤原かずえ

『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。


最新の投稿


報道すればヘイトなのか 黙殺されたクルド人犯罪|西牟田靖【2025年10月号】

報道すればヘイトなのか 黙殺されたクルド人犯罪|西牟田靖【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『報道すればヘイトなのか 黙殺されたクルド人犯罪|西牟田靖【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


「自動車王」も「英雄」も見事にはまった“陰謀論”|松崎いたる

「自動車王」も「英雄」も見事にはまった“陰謀論”|松崎いたる

「単なるデタラメと違うのは、多くの人にとって重大な関心事が実際に起きており、その原因について、一見もっともらしい『説得力』のある説明がされることである」――あの偉人たちもはまってしまった危険な誘惑の世界。その原型をたどると……。


埼玉クルド人問題から見えた自壊する自民党と躍進する参政党|石井孝明【2025年10月号】

埼玉クルド人問題から見えた自壊する自民党と躍進する参政党|石井孝明【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『埼玉クルド人問題から見えた自壊する自民党と躍進する参政党|石井孝明【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【独占手記】我、かく戦えり|杉田水脈【2025年10月号】

【独占手記】我、かく戦えり|杉田水脈【2025年10月号】

月刊Hanada2025年10月号に掲載の『【独占手記】我、かく戦えり|杉田水脈【2025年10月号】』の内容をAIを使って要約・紹介。


【読書亡羊】ウクライナの奮闘が台湾を救う理由とは  謝長廷『台湾「駐日大使」秘話』(産経新聞出版)|梶原麻衣子

【読書亡羊】ウクライナの奮闘が台湾を救う理由とは 謝長廷『台湾「駐日大使」秘話』(産経新聞出版)|梶原麻衣子

その昔、読書にかまけて羊を逃がしたものがいるという。転じて「読書亡羊」は「重要なことを忘れて、他のことに夢中になること」を指す四字熟語になった。だが時に仕事を放り出してでも、読むべき本がある。元月刊『Hanada』編集部員のライター・梶原がお送りする時事書評!