国会という多種多様な議論が展開される場において、子育ての経験という特定の専門性は、国会議員全員に必要とされるものではありません。必要なのは論者の存在であり、国会議員のうち、その専門性を有している議員が議論をリードすればよいのです。
あえて言えば、子育ての経験のない人が子育てのことを議論することを懐疑的に思うことは差別的です。もしそうであるのならば、出産経験のない辻氏がこの問題に対して立派にコメントしていることも懐疑的に思わなければなりません(笑)。
浜田敬子氏の矛盾した主張
浜田敬子氏:日経新聞の読者調査によれば、少子化対策に対して7割が期待していないと答えている。何をやってくれれば一番いいのかという問いの1位は小学校から大学までの学費の無償化だった。これが圧倒的に望んでいることだ。経済的な負担が大きいが、これの中に教育費が非常に大きい。あるNPOが試算したところでは無償化に年間かかる予算は3.5兆円。これくらい大胆なことをやらないと少子化は解決しない。
もう一つ、少子化が深刻な国に共通しているのが、男女の役割分業が非常に根深い国、日本と韓国だ。女性に家事育児の負担が偏っている。男性の長時間労働。家族に優しくない職場の環境。ここをセットで買えることが大事だ。
浜田氏が主張する対策は、過去の日本社会が多産であった事実と完全に矛盾しています。子どもを増やすという意味での少子化対策に有効な方策があるとすれば、それは生命を優先する価値観への転換以外にはないと考えます。
いずれにしても、少子化対策として確実に求められるのは、池田信夫さんが主張するようなコペルニクス的転回です。
アゴラチャンネルで池田信夫のVlog、「本当の少子化対策は子供を増やすことではない」を公開しました。☆★☆★You Tube「アゴラチャンネル」のチャンネル登録をお願いします。またSuper Thanksでチャンネル応援よろしくお願いします