川勝知事の辞意表明…リニアの命運を決める戦いが始まる|小林一哉

川勝知事の辞意表明…リニアの命運を決める戦いが始まる|小林一哉

急転直下、辞意を表明した川勝知事。しかし、本当の戦いはここからだ――。


いざリニア問題となると、川勝知事は?正義派?を気取った発言を繰り返した。
 
失言暴言の多い川勝知事だが、リニア問題に関しては正しいと思い込んでいる県民が多いのも確かである。
 
ただ今回は、反リニアに対する批判が続き、神通力も失われたのだろう。
 
リニアは静岡県にはあまり大きな意味を持たない。
 
昨年、岸田文雄首相の指示で、静岡県のメリットとして、東海道新幹線のひかり、こだまが増発されることが示された。それで非常に便利になると思う人のほうが少ないだろう。
 
川勝知事が退場したあと、リニアの命運を握る選挙が行われる。
 
リニア推進かどうか全国的に注目を集める選挙になるだろう。
 
リニア開業を一日も早く実現するためには、いったい、何をすればいいのか?
 
中島みゆきの歌った「地上の星」が主題歌となったNHKのプロジェクトXでは、黒四ダムや青函トンネルなどの超難関工事がテーマとなった。
 
昭和時代の懐かしい話である。
 
映画「黒部の太陽」では、黒部第4発電所建設の過程で、さまざまな苦闘を経てダムに通じる輸送用トンネルの貫通までが最大の山場となった。
 
突発湧水によって、多くの作業員が何度も危険な目に遭うシーンがリアルに描かれた。昭和時代の黒四ダムは、延べ作業員1千万人、6年11カ月が掛かった。
 
令和時代のリニア南アルプストンネルでは、静岡県庁での『対話』だけで黒四ダム同様に6年余が掛かっている。
 
1日も早く『対話』を終わらせても、10年掛かるという南アルプスの厳しい自然と闘う工事が始まるのである。
 
これまで、JR東海は日本の未来のためにリニアがどうしても必要だというPR不足が目立っていた。まず、それが必要である。
 
リニア開業で何が大きなハードルとなっていたのか、川勝知事のリニア妨害の真実もちゃんと伝えなければならない。
 
リニアの命運を握る決戦の火ぶたが切られる。

小林一哉(こばやし・かずや)

https://hanada-plus.jp/articles/886

「静岡経済新聞」編集長。1954年静岡県生まれ。1978年早稲田大学政治経済学部卒業後、静岡新聞社入社。政治部、文化部記者などを経て、2008年退社。現在、久能山東照宮博物館副館長、雑誌『静岡人』編集長。著作に『静岡県で大往生しよう』(静岡新聞社)、『家康、真骨頂、狸おやじのすすめ』(平凡社)などがある。

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