非武装中立は明確な幻想
さて、話題は変わって、自公の武器輸出に関する議論に対し、この日も目加田説子氏が噛みつきました。
目加田説子氏:公明党のホームページを見ると、福祉の党であると同時に平和の党と書いてある。であるならば、殺傷能力の高い兵器である戦闘機の輸出を一度認めてしまえば、なし崩し的にありとあらゆる兵器をどんどんどん輸出できるようになってしまうのではないかと。(中略)
戦後の安全保障政策を根底から覆すものだ。もっと時間をかけて国民に説明して、公明党も平和の党であるというのであれば、共同開発を含めて、そもそもやるべきなのかということを含めて、きちんと自民党を説得して欲しい。
目加田説子氏
毎回繰り返しますが、中露北という日本と国境を接する軍事国家が、軍事を拡大している中、日本国民の命と財産を守る日本の【安全保障 security】と【安全確保 safety】のために、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、自由と民主主義という価値観を共有する国々との間で、戦争の抑止と防衛に欠かすことができない防衛装備を徹底した管理の下で共有することは、平和の実現に極めて重要です。
目加田氏のような非武装中立は明確な幻想であり、国民の生存権を奪いかねません。
そもそも武器輸出禁止は、1960年代の佐藤内閣と1970年代の三木内閣が原則的な考え方を示したものであり、武器輸出を法的に禁止するものではなく、このことを議論することは、戦後の安全保障政策を根底から覆すものではありません。
また、覇権国家の武力の時間的変化に対処可能なように原則を合理的に修正していくことは、国民の生命と財産を守る責任がある主権国家として当然の責務です。これを「なし崩し」と決めつけるのは、無条件に覇権国家に与するものです。
安保法制の議論の時にも、『サンデーモーニング』は「なし崩し」を連発し、「安保法制が成立すれば、日本はいつでもどこでも米国と一緒に戦争できる国になる」ととんでもないデマを流していました。本当にいい加減にして下さい。