いつも「女子アナ」が謝罪する
さて、先週の『今週のサンモニ』で紹介した『サンデーモーニング』による「フェイクニュースのフェイクニュース騒動」ですが、番組が公式websiteと今週の放送で「お詫びと訂正」を発表しました。まさに恥を恥とも思わない「おまゆう」な高慢さが招いた本当に人騒がせなフェイクニュースでした。
【今週のサンモニ】〈緊急寄稿〉AI画像をめぐる「フェイクニュースのフェイクニュース」|藤原かずえ | Hanadaプラス
https://hanada-plus.jp/articles/1420『Hanada』プラス連載「今週もおかしな報道ばかりをしている『サンデーモーニング』を藤原かずえさんがデータとロジックで滅多斬り」、略して【今週のサンモニ】。AI画像をめぐったこんなやりとりがあったので、緊急寄稿!
論理的に言えば、フェイク画像をフェイクと断定するのは、「ないこと」を証明する【悪魔の証明 Probatio diabolica】であり、「アリバイ」のような【不可能性 impossibility】を立証しない限り、断定は論理的に不可能です。
私たちにできることは、フェイクであることの【真実性 authenticity】を状況証拠から説明するだけです。
このような論理の基本を理解していない素人が、自らを全知全能の神であるかのように認識して制作しているのが『サンデーモーニング』であると言えます。番組は、なぜこのような誤りが生じたのか、視聴者に対して自分なりに説明する責任がありますが、その解答は論理的な推論に無知であることに必ず帰結することになります。
なお、この番組を観ていて、いつも同情してしまうのが「女子アナ」の皆さんです。
ギャランティを得ているとはいえ、平素から極めて非論理的な原稿を読まされた挙句、謝罪原稿まで読まされるのは、あまりにも非人道的な扱いです。今回も水野真由美アナが謝罪の役目を見事に務めました。
平素から、罰ゲームのような「手作りフリップ」を制作させられ、その極めて複雑なシークエンスのプレゼンテーションをけっしてミスすることなく当然のように完結させるというプロフェッショナルな技術には、心から「アッパレ」と称賛させていただきたく思う次第です(笑)
個人ブログ「マスメディア報道のメソドロジー」にて、論理学や心理学の定義に基づいた、メディアの報道・政治家の議論における論理的誤謬などの問題点を指摘。「ひるおび」「報道ステーション」「NEWS23」「サンデーモーニング」などの具体的な放送内容や議員の答弁、記者の発言などを例示しての論理的な分析が話題を呼んでいる。記事の一部を言論プラットフォーム「アゴラ」にも転載中。