芝居の喜び
今年は舞台が続く年である。4、5、10月と舞台があり、本番前は稽古でスケジュールを何日も抑えられあちこち出向く事も出来なくなっていた。
いやらしい話、稽古中はお金(ギャラ)が出ないので舞台ばっかりやっている劇団員は本当に大変だと思う。好きでやっているから仕方がないが自分のような芸能事務所所属タレントは事務所がその仕事を入れてしまったら仕方がない。
観に来てくれるお客さんにはそんな内情など関係ない。
お客様の為に最高の舞台にするのも我々の仕事。本番の舞台上だけが全てなのだ。いきなり愚痴っぽくなってしまったが、それ以上に得られるものは大きい。人間関係が広がったり芝居というものが学べたりだ。
芝居をしていて楽しく感じるのは、良く出来たシナリオに出会えた時だ。すべてのシナリオが良い物とは限らないのが現実。これはドラマでも映画でも同じ。最初から最後まで説明ばかりだったり、シナリオ自体破綻していたり様々ある。
映像劇団テンアンツの舞台に今年2度参加させてもらったが、この劇団のシナリオ作り&演出は見事だ。
一番最初に参加した時は戸惑いもあったが、慣れてくると「こんな細かな所までちゃんと演出しているとは!」と驚きの連続。
「セリフさえ覚えればOKでしょ?」
そんな感覚の役者はボコボコにやられると思う。人間が人間を演じる為に人間を出す。わかるかな?
やっつけ仕事しかやってない役者にはわからないだろうな!
自分のストレス発散法
舞台中は家から稽古場または劇場の往復だけの毎日になる。そうなると人間ストレスが溜まる。
「稽古や本番後に一杯行きますか?」という人はお酒命で飲酒する事がストレスの捌け口になるだろうが、自分は下戸なのでそうはいかない。
自分のストレス発散法は、ジムやサバゲーに行って体を動かすとか、自分主催のお笑いライブに行って仲間達とバカ話をして舞台上で予定調和でない笑いの戦いを繰り広げる事とかだ。
そして、最大の癒しは愛犬のマイリー(フレンチブルドッグ)と過ごす事と趣味のコレクションが増えていく事である。
「ストレスで食べすぎちゃって太っちゃった」
そういう人を何人も見てきているが、残念ながら自分はストレス過多だろうが、病気だろうが、食欲は変わらないので20年ちょっと体重が変わっていない。
自分の場合は「ストレスでコレクションを集めすぎちゃって置き場所が無くなっちゃった」と言えたら最高だろうな。
時間がないとオークションサイトを見る時間も減る。自分の場合、海外サイトもいくつか見ているのであっという間に数時間経ってしまう。そんな一見無駄なような時間もストレス解消になっているのだ。
趣味に触れる時間が無いストレスから解放してくれる人達がいる。それが田中雷さん率いるステルス田中雷工房の三銃士だ。
田中さんはハイクオリティの特撮作品プロップ風の物を作る天才。シャンハイ山本さんは愛車の黄色いマスタングで若い女子を追いかけまわしアクセル空ぶかしをしているが、ハイクオリティの超超超マニアック特撮作品プロップ風を作り続けるアホなおじ様。
そして、田中さんが作る物を綺麗に仕上げ商品として販売まで持っていく角田さん。この三人に大変お世話になっている。
ストレス全開マックスで悶々としている時に、角田さんが家に素敵な物を届けてくれた。ちなみに角田さんの車は普通の車。若い女子がいても空ぶかしなどしない。空ぶかしって、している側と聞いている側では温度差真逆だからね。(笑)