科学的根拠の主張を、科学的根拠なく悪魔化
松原耕二氏:最後の一滴までという言葉は軽く感じる。IAEAのトップがわざわざ来てお墨付きを与えて、翌日には米国政府が歓迎すると言わせてみたり、日本政府がかなり根回しをして段取りを組んだ感がものすごくあって、本当に中立なのかという声が確かに出ている。(中略)
福島の漁師の人たちから見ると、反対を封じるための段取りに見えるだろうし、科学的なことではない!
松原氏の発言は典型的な陰謀論です。
松原氏は、科学的根拠に基づく日本政府・IAEA・米国政府の主張を、具体的な科学的根拠なく悪魔化し、その中立性を問題視しています。このような主張は、ジャーナリズムではなく、単なる中傷であり、言葉の暴力に他なりません。
同時に松原氏は科学的根拠をも否定して風評を肯定しています。このようなテレビによる風評の肯定が福島の漁業関係者に風評被害を与えているのです。
寺島実郎氏:「海洋放出は仕方がないじゃないか」「国際基準に照らしてもOKじゃないか」という雰囲気が出きあがっているが、日本人の本当に知恵と覚悟が問われている。
問題はトリチウムだけだ。「トリチウムをどの国も出しているじゃないか」「今までの原発でも出していたじゃないか」というニュアンスで言っているが、よく考えなければいけないのは、トリチウムは取り除ける。世界にはその技術はある。だけど兆円単位のコストがかかる。だけど日本人としてこれだけ世界中に心配させている。逆に世界の度肝を抜くようにトリチウムを取り除いて海洋放出をすると。
科学的に問題がないことを認識していながら、国民に莫大なムダ金を使わせてトリチウムを除去するよう誘導するのは、完全に常軌を逸しています。このような突拍子もないコメンテーターを起用し続ける『サンデーモーニング』は日本社会を没落させかねない超有害番組です。
いずれにしても、IAEAは処理水の海洋放出が人及び環境に与える放射線の影響は無視できるものと結論付けました。処理水の海洋放出には何の問題もないのです。
その風評を不必要に創造し、無責任に拡散し、理不尽に風評被害を与える元凶となっているのがTBS『サンデーモーニング』なのです。いい加減、国民は怒りましょう。