BPOは何をしているのか……
関口宏氏:グロッシ氏が「処理水の最後の一滴が安全に放出し終わるまで福島に留まる」と。それいつのこと言っているんですかと私なんかよくそんなこと言うなとドキッとした。
核の安全性を監視するための組織であるIAEAが処理水の最後の一滴まで監視するのは当然のことです。こんなことにドキッとすることの方がドキッとします。
目加田説子氏:安全対策の責任は基本的に国にある。福島の汚染水の件も、日本政府が地域社会に説明責任を尽くして地元の理解を得られるということがまず大事だ。
その第一義的な責任がないIAEAの事務局長が来て、あたかもお墨付きを与えるというようなことをするべきではない。このままでは日本政府に頼まれてIAEAが手助けに来ているというふうに見えますし、何よりも客観的な機関として政治的な中立性が脅かされるような事態になりかねない。
それから、汚染水の放出というのも、最低でも30年くらいはこれから続く。でもデブリの抽出が予定通りに進まなければ更に延期される。科学的な安全性の議論と心理的に不安を抱くとか納得ができるというのは別の次元の問題だ。
とてもじゃないが、地元の理解が得られている状況ではないので、この夏に海洋放出を開始するのはやめるべきだ。
相変わらず「汚染水の放出」という完全なるデマをテレビで流布している目加田氏です。この番組のデタラメを監視できないアリバイ用の業界団体であるBPOに存在意義はありません。
目加田氏は「安心でない」という個人の主観的認識を根拠に「安全である」という客観的事実を否定しているのであり、これこそが福島県民を苦しめている卑劣な風評に他なりません。
さらに目加田氏はこの風評を根拠に海洋放出を否定しています。ちなみに、処理水を海洋放出しない場合には、タンクは近い将来に満杯になるので、処理水を敷地内にバラまいて捨てるしかなくなります。その場合に、べき論で考えれば、「海洋放出をやめるべき」と主張した目加田氏が全責任をとるべきと言えます。